ども、富山人あるのんです。
2018年の4月15日(日)より、立山黒部アルペンルートが今年も全線開通しました。
立山黒部アルペンルートの全ルート
4月15日(日)から6月22日(金)までの69日間見ることのできる、立山・雪の大谷ウォークが現在大変な盛況っぷりであります。
立山・雪の大谷ウォークは、1994年に始まってから今年の2018年4月30日までに通算の来場者が300万人を突破した大人気の観光スポットです。
メジャーリーグの大谷選手の活躍っぷりも素晴らしいですが、どっこい雪の大谷も実に立派なものであります。
今回の記事では、室堂までの行き方や室堂見どころ、雪の大谷を見に行くときの注意点や知っておくと便利なことまで、わかりやすくまとめていきたいと思います。
目次
室堂は日本一づくし
室堂平は標高2,450mもあるということで、室堂には様々な日本一が存在します。
- 日本一高所にある鉄道駅
- 日本一高所にあるリゾートホテル
- 日本一高所にある天然温泉
- 日本一高所で採取される湧水
さらに、立山駅から室堂に向かう道中では、日本一落差のある滝として知られる「称名滝」を遠くから見ることができ、称名滝が見えるスポットではバスが少しの間停まってくれるのです。
まずは天気のチェック
できることなら、なるべく天気の良い日に行きたいものですよね。
そもそも荒れた天気だと運行が中止になることもあるので、週間天気予報などでしっかりチェックしておきましょう。
また室堂にはライブカメラも設置されているので、そちらもチェックしてみると現場の状況がより把握しやすいものとなります。
服装や持っていくべき携行品
標高2,450mの雪が多く残る場所に行きます。下界は暑いくらいでも室堂は真冬並の気温だと思ってください。
■雪の上でも歩きやすい靴を
散策道にはまだ多くの雪が残っています。
靴底がツルツルなものは滑りやすくて危険なので、靴は靴底に溝の入ったもの、雪が入りこみにくいハイカットなもの、そして防水のものを履いていくようにしましょう。
■雪の照り返し対策
強い紫外線から目を守るサングラスや、十分な日焼け止め対策をしていきましょう。
ノーガードはもちろんのこと、日焼け止めを塗っていてもヒリヒリしたとのことです。
■4月~6月に望ましい服装
画像出典:服装と持ち物アドバイス
温かい帽子や着脱しやすい上着を持っていきましょう。
観光地とはいえ、3,000m級の高山であるということを忘れてはいけません。
【参考】雪の大谷の過去5年間の気象データ(スマホは左右にスワイプ可)
4月 | 5月 | 6月 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | 上旬 | 中旬 | 下旬 | ||
9時 | 平均気温 | 2℃ | 3℃ | 7℃ | 9℃ | 9℃ | 10℃ | 10℃ |
晴・曇の確率 | 84% | 80% | 84% | 84% | 84% | 82% | 74% | |
15時 | 平均気温 | 4℃ | 5℃ | 9℃ | 11℃ | 10℃ | 11℃ | 11℃ |
晴・曇の確率 | 76% | 66% | 80% | 84% | 78% | 72% | 60% |
出発は立山駅から
雪の大谷ウォークが楽しめる室堂へは、立山駅からの出発となります。
立山駅は富山県中新川郡立山町千寿ケ原にある駅で、立山駅まではマイカーで来るか、富山地方鉄道の電鉄富山駅から電車で来るかの2択になります。
電鉄富山駅からの電車賃は大人1,200円です。
※他の場所からの行き方については後述します
AM8時前だというのに、連休中ということもあってチケット売り場は既に長蛇の列
ちなみにマイカーでは室堂へは行けませんので、マイカーの場合は立山駅で駐車していくことになります。
無料駐車場は全部で1500台分
無料駐車場は常時900台、混雑時の臨時駐車場としてさらに600台分があります。
大きな駐車場が1つあるのではなく、程々の規模の駐車場があちこちに点在しています。
駐車場の手前には混雑状況がわかる看板があり、また誘導員もいますのでその案内や指示に従いましょう。
画像引用:立山黒部アルペンルート
また朝8時前だというのに駅近辺の駐車場は既にもう満車っだったので、駅から500mほど離れた空き地のような臨時駐車場に停めました。
チケットの購入
連休中ということもあり、とにかく既にものすごい行列ができていました。
立山駅から出発する人のピークは9時~11時ごろということなので、これからまだまだ人は増えるのでしょう。
ちなみに、室堂のさらに先にある黒部ダムへの往復きっぷもこちらで購入できます。
立山黒部アルペンルートでは複数の乗り物に乗り換えて移動することになるのですが、もらうチケットは一枚だけです。
乗り物に乗り換えるたびに赤外線のバーコードをピッとするだけでいいので、移動は思ったよりもスムーズでした。
ただし、帰りは激混みでしたが…。
待たずに買える予約WEBきっぷ
通常のチケット購入窓口は長蛇の列でしたが、事前に「予約WEBきっぷ」で予約を済ませておくと、予約WEBきっぷ用の専用窓口から購入することができます。
このWEB予約用窓口には誰も人が並んでいませんでした。
つまり予約WEBきっぷで予約すれば、この行列に並ばなくて済むということに。
スタッフの人が「WEBで申し込まれた方はいませんか~?WEBは受付が別になります~」と、何度も大きい声で言っていました。
予約すると出発時間はあらかじめ決まったものになりますが、行列に並ばなくてもいいメリットはかなり大きい。
ぼくはその存在を知ってはいましたが、行くことに決まったのが前日だったこともあって当然SOLDOUT。普通に並ばざるを得ませんでした。
立山駅~室堂までの料金(往復)
立山駅から美女平駅までをケーブルカーで進み、美女平駅からは高原バスに乗り換えて室堂を目指すことになります。
大人 | 小人 | 障がい者 | 介護者 | ||
大人 | 小人 | 大人 | 小人 | ||
4,310 | 2,160 | 2,160 | 1,090 | 2,160 | 1,090 |
富山駅~立山駅までの片道料金(電車) |
大人1,200 |
繁忙期は立山駅から室堂への直通バスもある
通常の手順で室堂まで行くには、立山駅からケーブルカーに乗って美女平駅まで行き、そこから大型バスに乗り換えて室堂へ向かうのですが、5/3~5/5などの超繁忙期には立山駅から室堂への直通のバスも利用できる場合があります。
「いや、ケーブルカーにも乗ってみたいんや!」というのであれば、もちろんそうすればいいわけですが、乗換なしでシートに座ったまま室堂へいけるというメリットは大きいものがあります。
ケーブルカーは座れないこともあるし、その後の高原バスでもまた並ばなければいけません。(ケーブルカーは7分ほどではありますが)
※どちらに乗っても料金は同じです。ただし発車時間は異なります。
立山駅以外からも直通バスが利用できる
立山駅は立山町の千寿ケ原というところにあり、山奥のさらに奥にあるようなところにあるため、そこまで行くのがちょっと大変という人は多いかと思います。
あるぺん村ツーリストと富山地方鉄道では、ファボーレ・富山駅北口・新高岡駅南口・宇奈月温泉・旧くろべ大辻や・魚津インターなどの場所から室堂への直通バスが用意されているので、さらに行きやすくなっています。
4/29(日)~6/3(日)※予約制
ゴールデンウィーク特別運行【4/29~5/6】
1便:ファボーレ→JR富山駅北口→立山あるぺん村→立山国際ホテル→室堂
2便:JR新高岡駅 南口→立山あるぺん村→立山国際ホテル→室堂
3便:JR富山駅北口→立山あるぺん村→立山国際ホテル→室堂
4便:旧くろべ大辻や→魚津インター→立山あるぺん村→立山国際ホテル→室堂
毎日運行【5/7~6/3】
JR新高岡駅 南口→JR富山駅北口→立山あるぺん村→立山国際ホテル→室堂
バスガイドさんによる楽しい案内が聞けたり、昼食用にます寿しが入った押し寿司セット(800円)も予約可、団体貸切プランあり、あるぺん村でのお買い物サービス券などの特典もあります。
利用料金(往復) | ||
乗車場所 | 大人 | 小人 |
立山あるぺん村 立山国際ホテル |
6,000 | 5,000 |
JR富山駅北口 ファボーレ |
6,500 | 5,500 |
旧くろべ大辻や 魚津インター JR新高岡駅 |
7,000 | 6,000 |
4/29(日)~10/14(日)の土日祝運行※予約制
・宇奈月温泉→黒部宇奈月温泉駅→魚津(高速バス乗り場)→弥陀ヶ原→室堂
・室堂→弥陀ヶ原→魚津(高速バス乗り場)→黒部宇奈月温泉駅→宇奈月温泉
※片道乗車券のみの販売となっています
基本は予約制ですが、座席に余裕があれば予約なしでも乗れるとのこと。でも予約したほうがいいのは間違いないですね。
利用料金(片道) | ||
乗車場所 | 大人 | 小人 |
宇奈月温泉~弥陀ヶ原・室堂 | 4,500 | 2,250 |
黒部宇奈月温泉駅~弥陀ヶ原・室堂 | 4,000 | 2,000 |
魚津~弥陀ヶ原・室堂 | 3,800 | 1,900 |
この料金を高いと思うか安いと思うかは人それぞれかもしれませんが、立山駅からでも往復4,310円かかるので、そこまでの移動にかかる時間や労力やガゾリン代を考えると高いものではないと思います。
ファボーレからだと距離にして32.5km、時間にして約52分ほどかかり、新高岡駅からだと58.3km、時間にして約1時間19分ほどかかります。
※Googleマップ調べ(下道)
ケーブルカーと高原バス
チケットを購入したらいよいよ立山駅から出発します。
ケーブルカー
この角度!実にユニークな乗り物
区間(標高) | 立山駅(475m)~ 美女平(977m) |
---|---|
駅間標高差 | 502m |
移動距離 | 1.3Km |
所要時間 | 7分 |
定員 | 120名 |
運行開始 | 昭和29年8月13日 |
最大斜度は31度にもなり、ものすごい傾斜をひたすら駆け上がっていくのです。
高原バス
区間(標高) | 美女平(977m)~ 室堂(2,450m) |
---|---|
駅間標高差 | 1,473m |
移動距離 | 23Km |
所要時間 | 50分 |
定員 | 52~58名 |
運行開始 | 昭和29年より一部 昭和39年より室堂まで |
所要時間は約50分で、立山黒部アルペンルートの数ある乗り物の中でもダントツに長い乗車時間となります。
バスは立山有料道路を走りますが、この有料道路は一般車は通行禁止となっています。
この有料道路は観光バスやマイクロバスなどの特別な車両のみが通行でき、桂台から室堂までフルで通行した場合、その通行料金は51,820円となって、これは日本一値段の高い有料道路なのです。
本当に何から何まで日本一づくしですね。
バスから見える景観に圧倒され、自然の大きさを感じずにはいられません。
バスが山を上って行くと、徐々に残雪を目にすることとなります。
美女平駅を超えると、樹齢300年を超える立派な仙洞スギが沿道に見えます。
樹高は21m、幹周は9.4mにもなります。
そして遠くに見える称名滝も見られます。
落差は350mにもなり、落差日本一の滝として超有名。
やがて、雪の小谷?が現れました。
そして、その雪の壁はやがて雪の中谷となっていき、
さらに進むと、いよいよ雪の大谷の中をバスが通過していきます。
「おおおお~~!!!」
バス内で歓声があがる瞬間です。
その高さ約17m!!!
例年は20mほどになるそうんなのですが、今年は福井や石川に雪が多く降ったので、例年より少なめとのことでした。
そんな影響があるんですねぇ。
【参考】一番高いところの壁の高さ(スマホは左右にスワイプ可)
4/20 | 5/1 | 5/10 | 5/20 | 6/1 | 6/10 | 6/20 | |
平成29年 | 19.0m | 19.0m | 16.0m | 14.0m | 12.0m | 12.0m | 11.5m |
平均(過去10年) | 16.4m | 15.7m | 14.0m | 13.4m | 12.2m | 11.6m | 10.8 |
室堂ターミナル到着~周辺の散策
室堂ターミナルから見える光景
とにかく人!人!人!
人の多さがすごいことになっていて、しかもパッと見た感じ8割ほどは外国人だと思われます。
下界と違いすぎる風景と相まって、
「ここって本当に富山!?」
そう思わずにはいられない、ビッグウェーブのような異世界感が押し寄せてくるのです。
雪のない国からやってきたのだろうと思わしき人たちの、はっちゃけっぷりがまた見ていて面白いんです。
撮れちゃった…
雪の壁の汚れ
雪の壁は見事なんですが、思ったより雪は汚れていました。
バスは環境に配慮した車両を使用しているとのことですが、やはり排気ガスの影響は免れないようです。
よくポスターなどで見かける綺麗な雪壁を見たかったら、開通してすぐに来る必要があるのかも。
室堂の全景(Googleマップ)
室堂駅(室堂ターミナル)から約500mほど距離が雪の大谷が楽しめるエリアで、この周辺には他にも観光客が楽しめるスポットがいくつも用意されています。
室堂のシンボル「みくりが池」へは約300mの距離にあります。
室堂の見どころ
室堂の見どころは何も雪の大谷だけではありません。
画像出典:雪の大谷ウォーク
- 雪壁にメッセージ
- 雪の回廊
- 除雪車「熊太郎」
- パノラマロード
- 巨大かまくら
- 雪の巨大迷路
- 佐々成政おもてなし武将隊パフォーマンス
- 雪の滑り台
- 運が良ければ、大谷ゆきと天空デートが出来るかも!
いちいち言うまでもなくぼくの希望は(9)でございますが、そうでなくても雪の巨大迷路や雪のすべり台は子どもたちには大人気だし、雪壁にメッセージはちょっとしたアートな空間なんですよ。
フライングメッセージもあったり
パノラマロードも大人気
上の画像の奥には大勢の人の歩く姿が見えます。
このパノラマロードは360度の白銀の世界を一望できる絶景の遊歩道です。この場所が歩けるのは雪があるこの時期だけ!
※4/15(日)~5/6(日)
雪は相当に踏み固められているので、靴は必ず滑りにくいものを履いていくようにしてくださいね。
室堂のシンボル みくりが池
立山火山の火山湖で室堂のシンボルとして有名なみくりが池。
6月までは残念ながら雪で覆われていて、その美しい姿を見せるのは7月から10月までとなっています。
水の透明度が高く、水面に映り込んだ立山はより雄大な風景となって、多くの観光客の心を捉えて離しません。
立山登山コース
室堂ターミナルから山頂の雄山(3003m)を目指す登山コースも大人気です。
道が険しいのでキツいことはキツいですが、3000m級の山が片道2時間ほどで登れるということで、ライトに楽しめる登山としてとても人気があります。
ぼくも過去に2~3回ほど登ったことがありますが、山頂でいただくカップ麺のうまいことと言ったらありませんよ。
きっと海原雄山氏も涙しながら食べるに違いありません。
ビールも売ってるので勝利の美酒を味わうも良し、ですね。(値段はかなり高め)
地獄谷(現在立ち入り禁止)
荒涼とした大地、息づかいまで感じる薄気味悪い噴煙、鼻をつく硫黄臭、およそ現世とは思えぬこの光景を地獄谷とはよく言ったものです。
以前訪れたときは普通に近づいて見ることができたのですが、平成23年度より火山ガス中毒事故防止のため、地獄谷内の歩道は通行止めになっています。残念…
以前に聞いた話では、一見露天風呂に見える湯だまりに入ってしまい、亜硫酸ガスによって死亡した人もいたのだとか…。
雷鳥に会いにいこう!
室堂周辺には230羽(平成23年調べ)ほどのライチョウが生息しているとのこと。
昔から「神の使い」として大切に扱われてきた雷鳥さんに出会えたら超ラッキーですぞ!
これほどの高山だと昆虫もいなさそうなのだけど、普段は何を食べてるのかなと思ってネットで調べてみたところ、樹木や草の葉、新芽、果実を食べるそうです。
感動的な満天の星空
標高が高く、空気も澄んでいるので、夜には満点の星空を楽しむことができます。
実際ここで星を見たことがあるという人からは、「星が近くて大きくて感動した!」と伺ったことがあります。
ぼくは過去に何度か室堂に訪れたことはあるものの、残念ながら夜までいたことはありません。
ホテルの宿泊や登山などで一夜を明かす人だけが見れる格別の天体ショー。いつか見てみたいものです。
室堂は夏や秋もオススメなんです
今回は雪の大谷特集でしたが、室堂の魅力は何もこの時期だけに限ったことではありません。
立山黒部アルペンルートの営業期間は4月中旬~11月末までですが、室堂は雪の大谷だけでなく夏も秋も季節ごとに魅力があって、我々が普段住む世界からは想像もつかない光景を惜しげもなく見せてくれるのです。
「黒部ダムまで行くのはちょっとキツいかな」
という人も室堂なら割と気軽に行けると思うので、ぜひ休みを利用して行ってみてください。
我々の住む場所とは明らかに違うこの光景を目の当たりにして、世界は大きくて、厳しくて、美しいものなのだということを身をもって実感できることでしょう。
さあ、今年の室堂はまず雪の大谷から始めましょう!
コメント
コメント一覧 (2件)
あるぺん村があるのん村に見えて
ついにあるのんさん一線越えたな。
と、不安になったのは内緒。
雪すら積もらず
霜柱が立ったら大はしゃぎな
宮崎県民のわしには、
写真見てるだけで震えるほどに感動です。
実際に行ったら
発狂するぐらい転げ回ってるか
感動で身動きとれないかの
どっちかでしょうな~。
富山県っていいな~。
あ、あるのん村!!Σ( ̄ロ ̄;)ガガーン
たまにはいいこと言うじゃない!!(・∀・)bイイネ
ドリフさんお久しぶりですw
そうでしょう、そうでしょう!^^
富山県民にしてみたら、「そりゃすごいかもしれんけど、冬にあんだけ苦しめられた雪を、なんで金だしてわざわざ見に行かなならんのよ!」という気持ちも少なからずあるのですが、まとまった雪をほぼ見たことがない人にとっては異次元の世界が広がっていますよ。
もちろん富山人にとっても、ぜひ見ておくべき光景だと思います。
ドリフさんのお越しをお待ちしてますね^^