こんにちは、富山人あるのん@_arnon_です。
あなたの土地にソウルフードはありますか?
そりゃありますよね。日本全国どこに行ってもご当地グルメはあるし、広く知られていなくても地元民の心のグルメというものは少なからずあるものです。
今回、久しぶりに新潟県の上越市に遊びに行ったのですが、上越で知らぬものはいないというソウルフードがあると聞きつけて訪れてみることにしました。
そのお店とは、「つかそば」の名で親しまれる「かけそば つかだ」というお店です。
富山から出発し、ナビの下僕となってはや2時間半。時にナビに騙され辛酸を嘗めながら午前10時頃に到着しました。
かけそば つかだ
画像中央に見えるのがそのお店で、右側の広い駐車場はすべてこのお店の駐車場です。
午前8時から営業しているお店ということですが、10時は食事には中途半端な時間なのでまあ空いているだろうとタカをくくっていた結果、すでに結構駐まってるじゃない・・・
それもそのはず。土日には行列もできるほどの人気っぷりだそうで、むしろこれでもコロナの影響でまだ少ない方なのかもしれませんね。
トラディショナルな庶民系そば屋的メニュー構成。
「かけ中か」の字面に思わず「ん?中華じゃないのん?」と若干の違和感を覚えますが、実はこれには深いわけがあるのです。
オーダーは食券式。
やっす!!!何この値段!!?
メニューは基本的に、そば・かけ中か・うどんの3本柱の構成となっていて、トッピングに天ぷら・玉子・天玉・山菜・わかめがあり、銀シャリメニューはおにぎり・カレーライスがあります。
普段なら券売機の前で焦りながら思考するぼくも、今回は悩まずにメニューを決めることができました。
ここは当然、お客さんの半数が注文するという「かけ中か」を食べる以外の選択肢はあり得ませんからね。
購入した食券をおばちゃんに渡すと・・・
手際よく竹のザルに麺を入れ、数秒お湯にくぐらせて丼に移す・・・
え、このスタイル・・・ 立ち食いそばじゃね!??
そう、それもそのはず、もともとこのお店は製麺所として開業し、直江津駅にそば屋を出店していたのだそうです。
お客さんの「製麺所でも食べたい」との要望によって現在の場所に移転してきたとのこと。
どうりで・・・
かけ中か 240円
税込で240円って、今どき考えられない安さですよね。
創業から約70年にもなるそうですが、創業当時は50円もしなかったそうです。
かけ中かとは一言で言えば、ラーメンの麺をそばの汁でいただくという食べ物です。
ここで賢明なる富山人の中には「え?新湊市にもかけ中ってあるけど?」と思われた人もいることでしょう。
新湊にもラーメンの麺をうどんの汁(またはそばの汁)でいただく「かけ中」というソウルフードが存在します。
それぞれの由来について詳しい情報は得られませんでしたが、かけそばつかだではお客さんの要望によって誕生したという話があるようです。
新湊と上越で異なるのは、上越でかけ中かが食べられるお店はいくつかあるものの、かけ中かといえば「つかだ」というほどの知名度がありますが、新湊のかけ中はわりとあちこちで食べられるものの「かけ中といえばこのお店!」というのはちょっと聞かないかなあと。
話を戻しまして、スープはそばの出汁とのことですが出汁感はありながら甘みは少なく、どちらかというと和風のあっさりした味わいです。
軽やかだけど後を引くおいしさがあり、これは余裕で飲み干せます。
そして、この麺が独特!!
なんていうのでしょうか・・・ とっても柔らかいのだけどただ柔らかいだけでなく、軽やかだけど歯切れの良い心地よさも堪能できる不思議な麺です。
さすが製麺所が長年かけ中か専用に作ってるだけあって、この一体感にはシャッポを脱ぐしかありません。
ぜひ薬味を入れて食べ比べを
薬味は七味とコショウがあります。
座席にはなくて受け渡しコーナーにドンと置いてありますが、初めての人はぜひ味変を楽しんでほしいので、最初はぜひ素の状態で食べてほしいです。
七味とうがらし
そば感がやや高まる感じでしょうか。
そば嗜好の高めの人にはおすすめですが、「なら最初からそば食べろよ」とツッコむのはそりゃ禁句というものです。
あくまでかけ中かというカテゴリーの中でそば力を上げたい人向け。
コショウ
こ、これはあああ!!!!!
一気にラーメン力が高まりました!かけ中とは果たしてそばなのか、ラーメンなのか戸惑う人や、別にどっちでもいいよという人も、このコショウによって一本筋の通った味になるのでぜひ試してほしいです。
そしてなぜ「かけ中華」ではなく「かけ中か」なのかというと、中には「こんなん中華じゃねえじゃん!」と怒る人がいるそうで、「中か」とすることで一歩引いた感じにしているのでしょう。
人間たるもの、遊び心やユーモアを忘れないようにしたいものですけどね。
ちなみに新湊のかけ中もコショウでぐっとラーメンっぽくなります。
かけそばつかだ まとめ
値段が値段なので「絶品である!」という路線ではありませんが、コスパは間違いなくウルトラ級で、確かにこういうお店が地元にあったならそりゃソウルフード不可避でしょう。
もしこんなお店が富山のしかも近所に存在していたら、食事に困ったら行くし、別に困ってなくても行くし、もちろんおやつに寄るし、部活の帰りにも超寄ってますね。
親から子へ、子どもが大人になって、さらにその子どもが食べに来るような次の代に伝えたいお店として、かけそばつかだはこれからもずっと上越市民に愛され続けることでしょう。
サクッと食べられるので、上越に行くことがありましたらぜひぜひ寄ってみてくださいね。
かけそば つかだ
住所:新潟県上越市東雲町1丁目1-6
電話:025-543-2252
営業時間:18:00~19:00(しばらくは18:00まで)
定休日:火曜日
駐車場:30台
麺の持ち帰り可(前日まで予約)
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