こんにちは、富山人あるのん@_arnon_です。
富山湾には天然のいけす有り、そして山には「山菜ときのこ料理 くろ川」有り、と言われているとかいないとか。
山奥の限界集落にひっそりと存在するこのお店は、春頃から晩秋にかけて毎年営まれてきました。
そして今年、ぼくの周囲からも「くろ川にぜひ行ってみたい」という声を聞いていたのですが、今年は残念ながらコロナ禍によって営業は自粛されていました。
それはとても残念なことではありましたが、つい先日のこと。営業はしていないものの、くろ川でちょっとしたお食事会やるよ~と誘われたのでホイホイついて行くことに。
今回は参加するにあたって、ある一つのテーマがありました。
そのテーマとは・・・
食べ物は各自で集めること。
熊肉などはくろ川のおばちゃんが用意してくれるとのことですが、それぞれに何か「おばちゃんが喜びそうな一品を持参する」ということになり、どちらがよりおばちゃんを喜ばせられるかという美味しんぼ?将太の寿司?と見紛うような対決モードが勃発していました。
今回誘ってくれたとるきちさんはお父さんが釣り用の船を持っている上に、昆布締めを作るための真空パックの機材を持っているような魚介チート一家なので、ガチで勝負したらデコピン一発で地球一周させられます。しかしどうやら彼は仕事が忙しくて何か作れるほどではないようだ。
このハンデでイーブンとみた。
ただ、何を持っていけばおばちゃんが喜ぶかはよくわからない。知ってることといえば、生珍味系はあまり好きではないことくらい。
これまでのおばちゃんとの会話を振り返ってみると、おばちゃんは山奥に住んできたからか海沿いの人の食生活や魚介系の話題がよく出ていたなあと。
ふむ、ではそのセンで考えてみるか。
ここで断っておきますが、今回の記事は単なる個人的な日記と思って読み進めていただけたらと思います。
くろ川はガチの山道
何しろお店への道のりが凄まじい。基本的に昼間に行くようなところではあるけど、暗くなってしまうとこれがかなり怖いんです。
ちなみに帰りには冬支度でぽちゃりしたタヌキや、なんだかよくわからない小動物が目の前を通り過ぎたりしました。
明るい時に来るとこんな感じの外観になっています。
「車から降りて店に入るまでに熊が出てきたらどうしよう」と心配するのはとるきち氏。
確かに夜はそのわずかな間すら気が抜けないときたもんだ。
うーん、懐かしい。訪れたのは一年ぶりくらいだったかな?
サルのこしかけ、ふきのとう、カリン、ガマズミ、オーレン、ハッカ、チソ、マタタビなどなど、様々な薬酒に興味をそそられます。
うまいかどうかは別として、まっこと体に効きそうな予感しかない。
左からコーヒ、ジュースときて、突如マムシ酒が現れる個性的なドリンクメニューも相変わらず。
しかしドリンク安いよねえ。山では自販機すら高くなるというのに。
この他にも例年であればイワナも養殖してるんですよ。
いや~ ほんとに魅力的な山の幸メニューばかりだよなあ。
来年はお店復活してほしいですけどね。でもコロナもどうなるやらわからないもんなあ。
我々がお店に到着すると、ちょうど鍋の仕込みが終わったところでした。
熊肉や山の幸がてんこ盛り!!う~ん、これは間違いなくうまいやつだ!!
雑談などしながらしばし待っていると、いよいよ完成したようですぞ!
こ、これはうめえ・・・
煮たことで味が薄まったとのことだけど、それがかえってダシの良さというか滋味深さが強調されていて、どれだけでも飲んでいたい美味なる味わいでした。
汁飲みぎて腹がちゃぽんちゃんぽんになるけど、それでもやめられない。
熊肉も事前にしっかり煮込まれているので、臭みもゼロでトロトロに柔らかくなっています。
入ってる具材を見てなんとなく、同じ味には二度とならないのではないかという思いでいっぱいでしたが、これぞまさに一期一会の味といえるでしょう。
誰もが忘れていたであろう一品対決編
いよいよこれよりおばちゃんへの献上品が登場。勝利の栄光を手にするのは誰だ!!
とるきち氏の一品
品名:カズチー
カズチーとは、数の子とチーズを組合わせたおつまみ。
なぜ袋の画像しかないのか。それは、うますぎて写真撮るの忘れてたからに他なりません。
数の子の心地よい歯ごたえとチーズの旨味。これにさらに燻製の香りもプラスされ、得も言われぬ後を引く味となっているのです。
一袋7個入りで500円以上するけど、これは原価率が高いので致し方ないというかぜひ食べてみてほしい逸品です。
やまややカルディでも見かけましたが、富山だと大阪屋や大和にも置いてあるとのこと。さすがとるきちさん、いいもの知ってやがるぜ・・・
あるのんの一品
品名:まつ川のますの寿司
本店でしか販売していないという人気のますの寿司。
レアっぽい身に酢飯との一体感。これならまず間違いあるまいて。
おばちゃんが「これおいしいわ~」と言った瞬間、あるのん氏は狙っていたかのようにある一言を言い放ちました。
そして追い打ちをかけるべく颯爽とスマホを取り出し、店内で撮った画像を見せつけるあるのん。
心の中でガッツポーズを決めるあるのんであった。
イタリアン氏の一品
過去にイタリアンの料理人だったことから、おばちゃんからは名前ではなく「イタリアン」と呼ばれていた。
そんな彼は、ここが飲食店なのにあえて持参した銀色のマイフライパンや四面チーズ卸器などを使用し、先ほどから時間をかけてニョッキの炒めものを作っているらしい。
最後にパルメザンチーズを削って完成。なんかおいしそうだぞ!
料理名:ニョッキとトマトの炒めもの
一口食べた瞬間に心から驚愕しました。
この炒めもの、うますぎるぅぅ!!!!
素材、塩加減、旨味、火加減、これらのすべてが完璧に調和した、そう・・・これはまさに完璧としか言いようのない料理でした。
ぼくもとるきちさんも、男としてこれだけは煉獄さんに負けられないとばかりに「うまい!うまい!」を連呼しながら食べるしかありませんでした。
調味料や食材を贅沢に使用しているとのことで、普通の料理店でこれはコストが掛かりすぎてきっと割に合わないことでしょう。
ち、ちきしょう!!覚えてろよ!!!←完全敗北
ということでイタリアン氏大勝利の巻でしたが、食事会の最後に一番気になる質問をおばちゃんにぶつけてみました。
いやいや、まだ30年は余裕っしょ!!
来年のオープンを待ち望んでいる人はきっと多いですよ。ということで、どうもごちそうさまでした!
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