こんにちは、富山人あるのんです。
今回の記事では我らがチーム激安王メンバーで金沢の繁華街を徘徊することに。
チーム激安王といえば!?↓
ぼくは普段富山駅前~総曲輪エリアを根城にしてるのですが、富山駅前もやっと賑わいが戻ってきたなあと思っていたのですが、いやもう金沢の香林坊~片町の人の多さには圧倒されるばかり。
この界隈は一つの大きな飲み屋街というよりは、小さな飲み屋集落が連なっている感じがあってそれぞれに特徴的です。
看板も実に個性的で目を引きます。
店内を覗いてみるとわずかに数人座れるような小さなお店ばかりで、しかもどのお店もそれなりにお客さんが入っていて「なんか都会っぽいな・・・」と思ってみたり。
この不思議な入り口のある謎の会社が実に謎めいていて謎すぎます。
実に多種多様な飲み屋があるゆえに、この界隈に明るくない我々にとって「お店を決められない」という罠に陥るのは無理からぬこと。
であれば「もう一軒目はあの店でいいっしょ!」と息むぼくに反対する者などもはやいるはずもありませんでした。
おと川
この激シブな外観はどうだ。いかにも、いにしえの加賀料理が食べられそうなお店ではありませんか。
このお店に訪れるのは密かに二度目。初訪問時はまだコロナ禍が収まっていないこともあり、タマイさんとぶらついた香林坊~片町界隈は実に人が少なかった・・・
店内は座敷もあるけど実際使われているのはカウンターのみの模様。
このお店は開業55年、大将の御年は78歳にもなるという老舗店。
現在は大将一人で切り盛りされており、達人のような風格を醸し出す大将の丁寧な加賀料理が食べられるお店です。
メニューは多くはないもののピンポイントで秘孔をついてくる感があり、このメニューの中では「加賀料理 6品おまかせ」が一番目を引きます。
でも何軒かまわる予定だし「おまかせ6品」ってほどではなんだよなあ~と悩んでいると、大将がおまかせっぽく何品か出してくれるとのこと。ありがてえ・・・これに乗っからない手はない!
お通し
冬瓜の煮物。出汁が強すぎず弱すぎず絶妙な塩梅。
派手さはありませんが、このような基本に忠実な料理をすごくおいしく作れてそれを最初に持ってこれるというのが素晴らしいですね。
刺し身と昆布じめ
マグロちゃんももちろんおいしんですが──
特にこの昆布じめは富山人も唸るしかない旨さですよ。
これはマカジキでしょうかね。刺し身でも質がいいものをあえて昆布じめにしてしまう豪胆さ。
しかし、密かに何よりも・・・
この大根の飾り切りに目がいってしまいます。
刺し身を乗っけるだけの大根にこんな細やかな仕事ができる情熱と技術には脱帽するしかありません。
白えびの唐揚げ
白えびの唐揚げといえば我が富山の専売特許・・・のはずが、またもや謎の飾りつけに目がいってしまいます。
枝に五色あられがまぶされており、これはまるで満開の梅や桜のようなあでやかさではありませんか。
しかし、何よりもこの白えびの唐揚げがすごくおいしくて、このサクホク感はなかなかどうして富山でもなかなか食べられないクオリティかと思います。
じぶ煮
じぶ煮って聞いてどんな料理のイメージがありますか?
富山でも惣菜コーナーで売られてたりするくらいに一般的ですが、鶏肉・しいたけ・人参・小松菜などを使用した煮物というイメージでしょうか。
「定番料理だからあらかじめ煮込んだものを温めて出すのかな?」
なんて思っていたのですが実際はそんな単純なものでは全然なくて、小さな鍋でコトコト・・・コトコト・・・ひたすら煮込んで煮込まれて、もう余すことなくじっくり煮詰めるように煮込まれていくのです。
ほほう、じぶ煮は定説がないのかあ。「じぶじぶ煮た」というのはどことなく耳にする説ではありますが、確かにこれはじぶじぶ煮というイメージ
別のお店にはこんな解説も。
『フランス料理に「ジヴイエー」と云う鳥獣肉の料理あり「ジヴイエー」が「ジブ」になったのではないでしょうか』
マヂカヨ・・・
どこぞの漫画のスパイダーの由来みたいやんけ・・・
英語で蜘蛛の ことを「SPIDER」 (スパイダー)というが これは この奥義を 極めんと蜘蛛の調教に挑んだ西洋の武闘家達がことごとく 失敗に終り そのとき発した言葉「失敗だ~」が「スッパイダ~」 →「スパイダー」と変化 したものでないのは いうまでもない。
日本曙蓬莱武術協会理事長 盛田慎之介談
──さて、丹念に煮込まれたおと川のじぶ煮がいよいよ出来上がりましたよ。
ふつくしい・・・
すだれ麩や生麩の共演っぷりがとても華やか。これぞ加賀料理といった感じなのでしょうかね。
美意識や格式を感じさせられる料理に思わず感嘆の息が漏れます。
しかし・・・すごいのは見た目だけではなかった!
出汁が凄まじくおいしいんですよ!とろみがあって味は濃厚なのにしつこさもカドもない。ただうまい。
この汁だけで酒がススムおいしさ!
鳥肉もしっかり鴨肉。
いやマジでこの汁無限に飲みたい。嫌になるほど飲んでみたい。
──ということで、これにてプチおまかせは終了。多分このときはまだ新型コロナの影響があってか他のお客さんがいない上に「他のお店にも行く」ことを前もって言っていたから特別にやってもらえたのかもしれません。
貝柱チーズ焼き
やたら気になる黒板メニューがあったので追加で注文しました。
貝柱とチーズ・・・ こんなん太古の昔からうまいと決まっとるやん!!
訪問2回目
二度目の訪問となる今回はタマイさんとT氏の3人での訪問。
刺身盛り合わせは安定のおいしさ。安心してください。もちろんあの「例のダイコン」も健在でありましたよ。
そしてT氏が「漬け物」みたいなものってありますか?と大将に訪ねました。
おお・・・実にナイスだ!!漬け物は冷めたり伸びたりすることもなく歯ごたえがよくて箸休めにもいい。
お酒を飲む時は常に脇にあっていい存在。しかしメニューに漬け物の名は見当たりません。
大将「漬け物はないけど、それに近いものはあるけど」
ということを聞いて飛びついた我々。
ちょ、漬け物ってこれかい!!!
なんと、よりによってかぶら寿しが出てくるとは!確かに歯ごたえは抜群だし発酵もさせてるので味わいも豊か。
漬け物っぽいものよりはだいぶ格上な感じがしますが、思いの外いいものが食べられて実にラッキーでした。
そして、じぶ煮。
いや、これマジで最高すぎるので全人類・・・まあちょっと遠慮して全日本人はもれなく食べていただきたい逸品です。
もうね、汁が・・・ 汁が・・・
そして片町のネオンへと吸い寄せられていく我々。
次回また金沢に訪れた際には、またぜひじぶ煮をいただきに寄らせていただきまっす!
おと川
住所:石川県金沢市長町1丁目1-4
電話:076-231-2416
営業時間:17:00~22:00
定休日:無休
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