ども、富山人あるのんです。
新幹線の開業とともに、富山珍味界の新星が誕生しました。
そう、珍味好きにはたまらないお店、「あらさん」です。
お店はカウンターが11席、テーブル席が最大12席ととてもコンパクトな造りながら、素晴しい富山湾の酒肴と富山のお酒が楽しめ、さらに昼から飲めるお店としても大変に重宝するお店なのであります。
寒い時期は仕切られていますが、仕切りがカーテンのように可動式になっているので、暖かい時期は完全に仕切りのないオープンカウンターとなります。
メニューには「白えび」「げんげ」「ホタルイカ」をはじめとした富山湾の幸を使用した刺し身、珍味、炭焼炙り、煮物、揚げ物、洋風おつまみなど様々なバリエーションが楽しめる酒肴が揃っています。
あらさんの日本酒
置いてあるお酒は、富山県内の酒蔵のほぼすべてが網羅されています。
富山のお酒は全体的にまろやかですっきりしたものが多いですね。それは富山湾の新鮮な魚との相性が抜群ということを意味しています。
新鮮な魚介類の味を妨げず、うま味をより引き立たせるのが富山のお酒。その土地の食べものはその土地のお酒が合うのです。
これらのお酒は熱燗にもできます。これら定番酒の他にも、その時期の旬のお酒が冷蔵庫に入ってますよ。
千代鶴のにごり酒。この時期だけということと、あまり流通していないということでかなり貴重なお酒です。
にごり酒にありがちな「飲みにくさ」はまったくなく、しかしアルコール度数は19度以上あるという、ある意味大変に危険なお酒ともいえます。(褒め言葉)
若鶴玄のしぼりたて。これも初めて見た。
なんていうか、生酒ってかなり濃厚だったり甘かったりというものが多いなか、この玄の生酒の澄み切ったフレッシュさにはなんだか懐かしさすら感じました。
あらさんのフードメニュー
酒好きなら唸るしかないラインナップ
このあらさんは、富山の老舗割烹料理店の「大衆割烹あらかわ」が経営するお店。数々の絶品珍味のすべてが手づくりで作られています。
これらの珍味の美味しさは格別なものがあり、そのことを大将に伝えると「体液の一滴まで余すところなく使う。我々料理人ごときが、あれこれいじくりまわしてはいけない」と、さりげなく極意っぽいことを言ってましたが、ぼくのような素人にはさっぱりです。
そしてこのメニュー表を見ると、こだわりの一品ばかりなのにどれもリーズナブルな価格ではありませんか。
これは一品一品の量を少なめにすることで安くなっているとのことですが、一人飲みやあれこれ食べてみたいという人には、まさにうってつけではないでしょうか。これは嬉しい配慮ですね。
3年もののイナダの燻製
※イナダ=鰤の若魚
珍味盛り3種。真ん中が薄くスライスされたイナダです。
珍味盛りを注文する際は、どんな珍味があるのかまず聞いてみて下さい。いつも3種以上あるので好みのものでチョイスしてもらうことも可能です。
珍味は季節やその日によって出来るものが変わってくるので、いつも置いてあるとは限らない。けど「今日はどんなものがあるかな?」というのがまた楽しいんですよね。
■名物「白エビふわふわ揚げ」
これを初めて食べたときは感動しました。運ばれてきた瞬間から香ってくる香ばしい白えびの香り。見た目には厚揚げのように見えるけど、食べるとほろほろっとしてこれまた素晴しい白えびの風味がたまりません。ぜひ食べてみていただきたい一品です。
あらかわが経営するお店の一つに「米清あらかわ」というお店がありますが、あらかわの大将が「米清はこの白エビふわふわ揚げを出したくて始めたお店」と言っておられました。
同業者からは「これをこんな値段で出して馬鹿じゃないの?」と言われたそうで、自信のあるメニューをできるだけリーズナブルに、できるだけ多くの人に届けたいというその気持ち、素敵じゃありませんか。
黒板メニューに刮目せよ
この日は何があるかな~と黒板を見てみると、
この珠玉のラインナップに熱い視線が釘付けです。
どれもこれも他の居酒屋ではお目にかかれないものばかり。もう悩むしかない!悩める乙男!
悩んだら「三種盛り」が合言葉
■スズキのからすみ
このねっとりとしてコクのある味、まさにからすみじゃん!
■白子の塩辛
塩辛も白子も富山ではおなじみのものだけど、これを出会わせたお店をぼくは知らない。
白子の旨味を引き出した濃厚なうま味と上品さが同居する、まさにTHE塩辛といった味わい。こりゃお酒がすすみますわい。
■たらの肝
濃厚な味わいにこりゃたまらん!これぞ珍味中の珍味。
これは冷や酒や冷酒じゃ負けるな~。この味だと熱燗のほうが合うね。
そして次に、どうしても食べてみたかったアレを注文してみた。
■かわはぎ肝煮
かわはぎの肝は大変に美味ですよね。刺し身ですら濃厚なうま味あるものが、煮ることでいったいどうなるのか気になってしょうがありませんよ。
刺し身よりもさらに濃厚な味わいが素晴しい!臭みとかまったくなし。
これは正直、あん肝より旨いと思います。もしあったらぜひ食べてみて!
■鳥もつ煮
鶏もつといえばレバーが入ってるイメージでしたが、これは卵管と卵黄の煮込みですね。まったく生臭いこともなく、上品な味に煮込まれていて卵管のコリコリっとした歯ごたえがたまりません。
■うにばやし
「あんばやし」って知っていますか?富山人にはおなじみのものですが、多分県外の人はご存じないかと思います。
薄く三角に切った白こんにゃくを串に刺し、熱湯で茹でて甘味噌だれをかけたものです。あんばやしは飲食店で食べるものではなく、お祭りの縁日で購入するものなので、富山県民にとってあんばやしは子どもの頃の思い出の食べものなのです。
ルーレットを回し、出た数字に応じた本数のあんばやしをいただくことができますが、本数が少ないとかなりガッカリします…。
こちらのあらさんでは、うにを使用した贅沢なあんばやしがいただけるのです。
あらさんをより楽しむための裏技3選
まあ裏技ってほどでもないんですが、知っているとよりあらさんを楽しめるかもしれません。
(1)珍味盛り、刺し身盛りはお好みでチョイス
旅行や出張時など、そうそう富山に来れないという人は、せっかくの機会なのでぜひ中身を聞いたり好みを伝えてみてください。
(2)予約すればよりグレードも上げられる
何しろ「大衆割烹あらかわ」がすぐ近くにあるので、前もって予約しておけば刺し身盛りをより豪華なものにしたり、なるべく希望にそうようにしてもらえるとのことです。
まあ時と場合にもよるかもしれませんが、「この日に行く!」と決めたのなら予約して、そのときに好みや食べたいものがあればぜひそれを伝えてみてください。たとえば「白子のいいのが食べたい!」とか「ぶりが食べたい」とか。
(3)材料さえあればなんでも作る
メニューにないものも、材料さえあれば可能な限り提供可能ということです。
たとえば、パスタ、ラーメン、チャーハンなどw
材料がなければもちろんできないし、あまりに忙しいときも無理だと思われますが、まあ言うだけタダなんで、そこはもう酔った勢いでなんでも聞いてみましょう。
まとめ
富山に住んでいてまだ行ったことがないという人はもちろんのこと、旅行者や出張で富山へ訪れた酒好きな人は、ぜひあらさんへと足を運んでみて下さい。一人でも、グループでも、女性一人でも大丈夫なお店です。
なんならゼロ次会でも二次会でもいいので、富山湾の底知れぬ奥深さを味わってみて下さい。
そこには必ずあなたの好みに合う珍味があるはずですから。
あらさん
住所:富山市新富町1-2-3CiCビルB1F
電話:076-411-9367
営業時間:平日11:30~14:00 16:00~23:00
土曜日11:30~23:00
日・祝11:30~20:00
定休日:火曜日
コメント
コメント一覧 (6件)
美味しそうな上に良心的な価格設定なお店ですね♪
こういう何でも作ってくれるお店って好きです。
岡星的なお店ですねw
そうなんですよ。
とっても貴重なお店なのです。
岡星もいいお店だと思うんですが、でもあのお店っていつもガラガラですよね。客は山岡一派しか見たことがない。本当に名店なのか疑わしいと思ってるんですけどね。
おはようございます。
先般の帰省時にこちらを利用し、家人共々大ファンになりました。
品揃えと価格だけでなく、気取らない感じがまた良いです。
こんばんわ!
おお、いいですね(^o^)
そうなんですよね。料理と価格は大事ですけど、居心地の良さも同じくらいかもっと重要じゃないかと思っています。
うーん前から何度もあらさん推しですなぁw
前に近くに寄った時は、常連さんぽい人と仲良さそうにしてたんで近寄りがたい雰囲気がありましたw
しかしいつか行ってみたいですよねー
今までちゃんと紹介してないな~と思ってw
でも、そのくらいお勧めですぞ。
あんなお店、他に無いっすw
あのお店は常連さんも確かに多いからね。
でも旅行者も多く訪れるとのことなので、
特に気にする必要はないと思いますよん。