【お燗上手徳利】もう手放せない!やわらかい熱燗を存分に楽しもう

熱燗はお好きですか!?

この寒い季節、熱燗は冷えた身体を暖めるのにも抜群ですが、お酒を暖めることによってお酒に含まれる乳酸やコハク酸やアミノ酸が活性化します。

このわたやホタルイカの素干しなどの濃ゆい海の珍味などはとてもおいしいものですが、その味の濃さゆえ冷酒だと負けてしまうことがあります。しかし熱燗ならばそんな個性的な海の幸もばっちり受け止めちゃう優れもの。

がしかし、

「熱燗はアルコールがむわ~っと来る感じが苦手なのん…」

という人も珍しくはないでしょう。

アルコールが強く感じられるのはアルコールが熱で揮発しているからで、しばらく置いて少し冷めたくらいでいただくとアルコールが和らいで飲みやすくなりますよ。

ではこの熱燗ですが、どうやって熱燗にします?

お店ならおまかせですが、自宅でやるとわりとめんどいです。電子レンジは楽ですが一気に加熱されますし(分子が破壊されるいという話も)、ムラができたり徳利が温まらないなど、ちょうどいい加減にするのは難しいのです。

昔の話ですが、燗上がりする日本酒(お燗にするとさらにおいしくなるお酒)を買って、それを友人が下の階へ燗につけに行ったんですが、

「うわあああぁぁあ!!」

とただごとならぬ悲鳴が聞こえてきました。

我々スタッフが駆けつけてそこで目にしたものは、鍋に直接日本酒を入れて火にかけたら見事に燃えたというもので、見事にアルコールが飛んだ日本酒だったものを目の前に佇む我々一同だったのでした。(元日本酒はスタッフがおいしくいただきました)

熱燗は鍋に水を張り、その中にお酒を入れた徳利を入れて温めるのが王道ですが、でもこれっていちいち実行するのはなかなかに骨の折れる工程ですよね。

そこでですね、ぼくが既に数年間使っているこいつが優秀なんです。

お燗上手徳利

一見どでかい徳利にしか見えませんが、

このように分離します。

大きい方にお湯を入れて、小さい方にお酒を入れます。

これらを再び結合するとお酒が温まっていくのです。

この徳利の利点
(1)緩やかに加熱するのでお酒の味を損なわない
(2)放置プレイ推奨
(3)冷めにくい

(1)本来の味を損なわない自然な加熱。加熱しすぎてアルコールが飛びすぎることもない。

(2)放っておいても熱っしすぎや味が損なわれることもない。

(3)通常の熱燗はすぐに冷めてしまうけど、これは抜群の保温力を持つ美濃焼ということで、ゆっくり飲んでいても長く熱々なのがとても嬉しい。

ということで実際に使ってみましょう。せっかくの機会なのでワインやウイスキーでも試してガッテン!

では実際に使ってみた!

温め中。

2~3分ほど待つ。

マダー!?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン

ちなみに最初は陶器が冷たいので、まずお酒を入れずに大きい方だけにお湯を注ぎ、少し待って温まった頃にお湯を捨ててもう一回お湯を入れると、より高い加熱性や保温効果を発揮します。

■日本酒

日本人ならば、温めるお酒といえばまず日本酒ですよね。冷酒が弦楽四重奏ならば熱燗はオーケストラ。どちらにももちろんそれぞれの良さがありますが、まったく違った楽しみ方が出来るのも日本酒の魅力のひとつですね。

■ワイン

ホットワインなるものもありますよね。冷えた体に食前酒のワインもいいものです。ぶどうの良い香りが心を落ち着かせますね。

■ウイスキー

ホットウイスキーは味わいが柔らかくなるけど、さすがにストレートはカーッ!ときます。

えらく身体が暖まってきた。もう暖房とかつけてらんねええええ。

さあ調子づいてきた!その辺にあるお酒を適当にあっためてみるぜ!

■ハイボール

レモンの香りがふわ~っとしていい感じ。

酒飲みはアルコール度数が高いものに食いつく。お猪口に注ぐとシュワ~っと炭酸が出るのが不思議な感じだけど、味はレモンの香りが心地よく悪くはない。

しかし何かが物足りない。そう、アルコール度数だ。熱燗はアルコール度数が高いものが柔らかくなるので、10度以下の酒などもはや酒にあらず。

ということで足してみた。

うん、トリスウイスキーと竹鶴ウイスキーが微妙にチグハグな感じかな。あえてやる必要もなかったかも。(ということがわかっただけでも収穫!←ポジティブ)

■ビール

黒ビールが最適とのことだったけどなかったので、プレモル&プレモル黒をブレンドした贅沢な逸品で試してみました。

 

う~~~ん……?

 

微妙すぎる。これならハイボールのほうが良かったなあ。

多分やんないけど、シナモンや蜂蜜やオレンジの皮とか入れるといいっぽいよ!多分やんないけど。

 

この辺でもうすっかり酔っ払ったぼく。この陶器がどのくらい熱くなってるのか気になってきました。

 

なあ……誰も見てないしさ、ちょっとくらいいいだろ?

 

 

へへ、タ~~~ッチ♡♡♡

 

 

アッチャアアァァァ!!!!!

 

「ちょっと舐めてかかってました。とにかく激熱ッス!」とはあるのん氏。

※良い子のみんなはマネしないでね

■もぎたて新鮮レモン(チューハイ)

お?これはレモン味も利いてて何やら爽やかな味。

ホットレモンを彷彿とさせる雰囲気がありますが、甘さも抑えめなのでこれはわりといける。炭酸のシュワシュワ感もほどよく心地よい。

■ウオッカ

温めてみたものの、特に特筆すべきものは感じられなかった高アルコール飲料ですが、冬のロシア人ならば間違いなく大喜びでしょう。いや、夏でもか。

■自家製梅酒

自家製梅酒。

ほおお、こいつあいい!

ちょっと年月が経ちすぎて梅からエキスが出きってしまった感があったのですが、温めると香り成分が際立ってアラが目立たなくなりました。

梅酒の熱燗はもっと流行ってもいいと思いました。

■自家製ビワ酒

「果実酒で一番うまいのはビワ酒」

というのをどこかで目にして自分でも作ってみたのですが、確かにビワ酒は素晴らしくうまかった。とーっても上品な香りに包まれたその高貴な味わいは、他の果実酒を圧倒しているのではないか、とすら思いました。

ちょっとずつちょっとずつ大事に飲んできましたが、既に量も少なく年月も経ちすぎているので永遠のロスタイムをさまよってる感じですが、しかしビワ酒の味わいは健在でした。温めてもおいしい。果実酒と熱燗は相性が良いのかもしれない。

 

ではいよいよ次がラスト

 

■おばちゃん自家製マタタビ酒

ひょんなことから、あるおばちゃんよりいただいたマタタビ酒。

冷や(常温)で味わった印象は

 

「木!?」

 

って感じでした。マタタビの実の苦味やエキスが染み出して野趣あふれる味になのですが、果たしてこれを温めるとどんな味になるのでしょう。

慎重に味わってみた結果

 

 

 

「森!?」

 

 

 

冷やで味わったときは木が1本だけだったのが、温めてみたらばなんと、木々が青々と生い茂ってしまいました。大げさじゃなく本当に想像できちゃうんです。

これはもう、うまいとかまずいとかの次元を超えてますわ。

 

まったく熱燗道は実に奥が深いぜ……。

色々なものをちょっとずつ試せて、味も損なわれず、長く温かいままでいられるこのお燗上手徳利は、お酒好きならばぜひ一家にひとつ持っておくべきだと強く推薦します!

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 森!?でやられましたw
    またたび酒はお湯割りでも中々、と思いましたが燗は盲点でしたw
    まだ残ってるかな…試してみたいですねw

    • とるきちさんも同じマタタビ酒をいただいてたもんねw
      温めると成分が活性化し、目の前に森林が広がりました。
      ぜひぜひ残ってたら試してみてくださいw

  • こんばんは。肉を焼くときや煮物のコクだしに日本酒やワイン、みりん以外で何が良いかの参考にしてみます

    • こんにちわ!
      料理には日本酒やワインやみりんで間違いないと思いますが、ちょっと良さげなウイスキーを入れると妙なコクが出そうな気がしますね(想像)
      甘めの味付けに少し梅酒を入れても良さそうな気がしますね(妄想)

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