富山県産の紅ズワイガニはどこへ消えているのか

ども、富山人あるのんです。

富山湾の秋の味覚の代表格、紅ズワイガニ漁が9月に解禁され、毎年華々しくニュースになっていますよね。

3,000m級の立山連峰より流れ出た良質な水と豊かなプランクトンによって、富山湾の魚は特に美味とされていますが、紅ズワイガニにおいてもその味は大変に優れたものであるとされています。

県によるブランド化とキャッチフレーズ

この良質な富山湾の紅ズワイガニですが、2016年に富山県によってブランド化されたことや、キャッチフレーズが名付けられたことを皆さんはご存知でしょうか?

キャッチフレーズというのは、富山湾の王者=ブリ、富山湾の宝石=白えび、富山湾の神秘みたいなやつです。

 

富山県の紅ズワイガニのブランド名

高志の紅ガニ

 

富山県の紅ズワイガニのキャッチフレーズ

富山湾の朝陽

 

読みかたですが、ブランド名は

『こしのあかがに』

 

キャッチフレーズは

『とやまわんのあさひ』となります。

 

スムーズに読めましたか?

公式のポスターを見たところ、両方ともにふりがなが振ってありました。

わざわざふりがなを書かなきゃいけない時点でコピーとしてどうなの?と思わずにはいられませんが、しかしブランド名やキャッチコピーには立派な意味が込められていました。

高志の紅(アカ)ガニ

県内漁業者の間で使われている紅ズワイガニの呼称「アカガニ」に、県の地名ゆかりの「高志」と良い物の提供をめざす漁業者の「高い志」を重ねたネーミングです。
※高志の紅ガニとは、県内漁業者により水揚げされたものを指します。

富山湾の朝陽(アサヒ)

獲れの紅ズワイガニを満載した漁船が港に近づいてくる。紅い体は、富山湾から昇る太陽、スッと伸びた脚は、陽光にも重なる。価値も認知度も「どんどん上昇していってほしい」という思いを込めたキャッチフレーズです。

出典:富山県

紅ズワイガニ食べてますか?

紅ズワイガニはお好きですか?

アレルギーとかでなければそう嫌いな人はいないように思います。いや、むしろ好きか嫌いかでいえば「大好き」という人が多いのではないでしょうか。

しかし、富山の皆さんにお聞きしたい。

 

カニって普段食べます!?

 

ぼくは普段カニっぽいものはカニカマしか食べないし、周り何人かに聞いてみましたがやはり普段食べていなくて、周りを見渡してみてもカニを普段食べてる人はちょっといなさそう。←これは勝手な想像

ではお店ではどうでしょうか。

魚にこだわった居酒屋でもあまり見かけた記憶がありません。いやもしかして、見かけても無意識にスルーしているのかもしれませんが。

富山県の一部の小学校では食育の一環として、なんと給食に紅ズワイガニが丸ごと一匹出てくるということもあるようで、これは羨ましいぞ!

カニって富山県民からしてみると、ブリ・ホタルイカ・白えびや他のメジャーな魚介類と比べると、ちょっと近寄りがたい黒のベールに覆われたマダム的な印象があるように思います。

おいしいのは間違いないのに、なぜ近寄りがたいのか。

 

(1) でもお高いんでしょう?

(2) 食べるのが大変

(3) 他にもおいしい魚介類はいっぱいある

 

富山的には(3)の要素はかなりある気がします。

富山のスーパーや居酒屋ではリーズナブルでおいしい魚がいっぱいあるので、高価で食べにくいカニをわざわざ食べなくても十分満足できてしまうというのはあるかもしれません。

紅ズワイガニはどこへ消えていくのか

では、あれだけニュースになって知名度は抜群の富山湾産紅ズワイガニは、いったいどこで消費されているのでしょうか?

そこで当ブログでもおなじみ、魚関係になぜかとても詳しいとるきちさんにお話しを伺ってみました。

あるのん
富山の紅ズワイガニなどのお高級なカニっていったいどこで消費されてるのん?

まずは割烹とかの高級料理店ですね。

真の金持ちはお金に糸目をつけず、今日これが解禁したなら季節のものを食わねば粋じゃないって人が多く、そういう人が食いに来るからこそ仕入れる店もあるって感じです。

また「ウチは地元No. 1のカニを常に扱っている」と自負している某有名割烹料理店では値段構わず用意をしていると聞いた事があります。

美食倶楽部を経営する海原雄山が「高いから辞めとくわー」と言うことがないのと同じですね。
あとはまぁ、その辺の客を持っている高級料理店ですな。
あるのん
あー確かにそういう人はいますね。
そういえば『すしざんまい』の社長がマグロ1匹を1億5540万円でセリ落として「セリで落札された最も高額なマグロ」としてギネスに載ってますが、こちらは完全に赤字とされながら宣伝費としては「おいしい」と言われているようですね。
全国的なカニの評価として

関東
タラバガニ>>ズワイガニ>>>>〜超えられない壁〜紅ズワイガニ

関西
ズワイガニ>タラバガニ>>>>紅ズワイガニ
となります。

これは前述されているように深海魚みたいなものなんで鮮度落ちが激しいからです。
対して富山は海の構造上、紅ズワイガニが取れやすく、またすぐに丘にあげることが出来るために新鮮なまま茹で上げる事が可能。
だからこそ富山県では紅ズワイガニの評価が他県より遥かに高く、逆に他県の紅ズワイガニは味が濃くない、薄い等の底評価を受けてしまっているわけですね。
あるのん
なるほど。じゃあ高値がついたと言ってもそれほどではない感じですのん?
知り合いの知り合いの話ですが、飲み屋のチャンネーを有名割烹店に連れていって「一番いいやつもってこい!」と言って三杯?くらい食べて酒飲んだら10万超えたとか聞いたことがあります。
あるのん
10万とは恐ろしい……
香り箱243個買えるやんけ。
後は県外で消費されますね。お金に糸目をつけないのは全く同じです。
「富山湾でとれた身入りぎっしりの最高のカニです!」と都市圏の高級料理店にいきます。
あるのん
なるほど、お金に糸目をつけないのは東京のほうが多いでしょうからね。
庶民の口には入らないのか…
庶民でも金を出せば入りますよw
あるのん
ぼくはカワハギで満足です…
タラバガニ
濃厚なカニの旨味。てかヤドカリやんお前。

ズワイガニ
甘みと旨味が見事にマッチ。

紅ズワイガニ
みずみずしく上品な甘みと個性を主張しすぎないカニの旨味。

富山県民は安くて美味しい紅ズワイガニ、と言う感じですね。
あるのん
どうもありがとうございました!

まとめ

やはりというか、割烹料理店や高級旅館などでの消費が多いようですね。

富山県の紅ズワイガニは現在、福井県の越前ガニに比べると知名度が劣り、価格も7分の1程度の1キロ約650円。富山県の石井隆一知事は15日の記者会見で「漁場がすぐ近くで鮮度がよく、甘み成分やうまみ成分は越前ガニと変わらない」と強調。「5割増しか2倍くらいの価格で売れるようにしたい」と述べた。

出典:日本経済新聞

そんなに高くなったらもっと近寄りがたくなるじゃないっすか~~

マダムは貴婦人へと変貌を遂げるのか、今後を見守りましょう。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • カニv[゚~゚]Vカニ~
    確かに普段はいつでもある『ほぼカニ』っていうカニカマ食べてるなぁ
    年末には女子会で毎年カニ食べに行ってるのん!!
    来月が待ち遠しいわぁぁぁぁ((* ´艸`))

    • カニカマは今や世界中で大人気だからね~
      まあ安くておいしいから無理もない(* ̄^ ̄*)ドヤ

      女子会でカニ!!いいねえ~
      あちきも混ざってもいいかに?(* ̄∀ ̄*)

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