こんにちは、富山人あるのん@_arnon_です。
ぼくはこれまでにまあまあ日本酒を飲んできたつもりですが、全蔵制覇はもはや諦めています。全国にはまだまだぼくの見知らぬ蔵や日本酒がたくさんありすぎるのです。
それだけにいい日本酒を多く揃えている居酒屋というのは、日本酒好きにとっては本当にありがたいことなのです。
ということで今回は、日本酒好きにとってはパラダイスのような「居酒屋 大ちゃん」をご紹介させていただきます。
場所は富山市旭町で、富山地方鉄道の不二越駅から徒歩5~6分くらいの距離です。
このエリアはかつて清水町小学校の校下だったわけですが、何を隠そうぼくはその清水町小学校の卒業生なのであります。
しかし今や清水町小学校は跡形もなくなってバローやVドラッグになっちゃいましたが、でも・・・清水っ子魂は永遠に不滅だもん!(涙目)
居酒屋大ちゃんは今年の5月にオープンしたばかりですが、このテナントは過去に何度も何度もお店が入れ替わっているんですよ。入れ替わりが激しいテナントってどの地域にもわりとありますよね。
「えっと、以前ここにあった◯◯って今の前に入ってたお店だっけ?」
「うーん、前の前の前くらいかな」
我ら清水っ子、そんなローカルな話題に花を咲かせながらの入店と相成りました。
メニュー
お店の前に黒板メニューが掲示されています。
これらの黒板メニューはスマホで撮っておくと保険になります。
奇跡の3ショット
なぜなら、それぞれの黒板メニューの内容はすべて異なるので、あちこちに点在したメニューを確認するのがなかなか難しいからです。
どうですか、この豊富なメニューは。
定番からそそる酒肴まで幅広くそろっています。
日本酒もそれなりに揃っています・・・が、実はこの日本酒メニューは全体のほんの一部です。
付きだし
サメ軟骨のこりこり感と梅肉の出会っちゃった感がたまらない梅水晶ですが、この付きだしはさらに和え物にしてあります。
ものすごく日本酒に合う味なので、これは後にとっておこう。
カキフライ 650円
カキはぎっちり中身が詰まっています。タルタルソースは自家製のもので、らっきょうを細かく刻んだものやこだわりの酢が使用されていて、お酒の友にぴったりの味となっています。
タルタルソースって酒の肴の味付けとしては「もうちょっと味が濃かったらなあ」と思うことがあるのですが、これは程よい濃さが楽しめてぼく満足!
ちょい呑み3種 1,100円
いろんなお酒がちょっとずつ楽しめるのが嬉しいですね。
「2人分頼んで全部ちがうお酒でってできますか?」と聞いてみたところ、「できますよ、むしろ喜んで!」というイケメンな返答をいただきました。
左(静岡):穏やかな香りにスッキリとした後味。
真ん中(長野):華やかさもありながらコクのあるタイプ。
右(秋田):華やかな香りと味のバランス感が素晴らしい今はやりのお酒といった感じでした。
右(徳島):まさに「王道の大吟醸」というべき華やかさと繊細さを併せ持ち、誰もがおいしいというのではないかと思うような味わい。
真ん中(福島):生酛っぽい強い酸があり、どっしりとした純米タイプ。
左(奈良):「海外に輸出した日本酒を逆輸入した」という大変に移動距離の長いお酒で、外国人の味覚に合わせているのだと思いますが、とてもすっきり飲みやすいお酒でした。
いやあ、もうこれらのお酒だけでこのお店にこれて良かったなとしみじみ思いましたね。
カニ甲羅グラタン 680円
カニの甲羅とぷるぷるっとした見た目がもうたまらないですね。半熟卵が素晴らしいアクセントになっています。
カウンター席の横に酒の冷蔵庫があるのですが、興味深そうに眺めていると「どうぞ、好きに開けて見てもいいですよ」と、誠にありがたきお言葉を賜りました。
さっそく遠慮なく眺めてみると、全員メガネっ子の蔵人らで醸したという面白そうなお酒があるじゃないですか。
マスターにはトランペットを見つめる中年のように見えていたのでしょうか、「せっかくだから味見してみてください」と、少し味見させてくれました。
視力検査のスプーンが可愛らしい(記号の部分もあるらしい)
この味には酒理論の確かさを感じずにいられません。
「ふーむ、今夜の酵母はt1SM + t2GF – t3あたりかな・・・」とかつぶやきながら、メガネクイッとやってほしいです。
お造り 一人前 880円
この日の盛り合わせは真鯛、がんどぶり、本マグロ、あおりいかで、どの刺身も間違いのないおいしさ。
「最初に飲んだ◯に近い感じのお酒って他にもありますか?」という要望にもしっかり応えていただきました。
秋田の酒はうまいなあ。
山芋刺身 400円
さっぱりとおいしい。鰹節の質感がすばらしく、それだけで肴になるレベル。
オープン記念に贈られたというお酒。
なんとこれ一斗瓶(18L)とのことで、ここまで減るのに5ヶ月もかかったそうです(笑)
色がかなり黄色づいてるので酸化や老ね香が出てるかな?と思ったら、全然そんなことなくて飲みやすくおいしいお酒でした。
今でこうなら開けた当時がどんな味だったのか気になるというもの。
水槽には肴・・・いえ、魚の小アジちゃんらが泳いでいます。
この魚はマスターである大ちゃんのお父さんが釣ってきたものです。シーズン中には鮎やイワナも釣ってこられるとのこと。
天然鮎・・・ 渓流のイワナ・・・ 食べたい!
いったいどこに隠し持っているのかと思うくらい、まだまだ出てくる秘蔵の日本酒さんたち。
このあたりになってくると、もうどれがどの味だったかわからないほどにカオス。
しかし一つだけハッキリいえるのは、どのお酒もすばらしく質の高い日本酒ばかりであるということです。
このお店ではプレミアのつくお酒も普通の価格で提供されていますよ。
さらにカブトムシも追加で!
なんという素敵なデザインでしょう。カブトムシといえばかつての小学生にとっては、クワガタと双璧をなすキングオブ昆虫というべき存在でした。
七色に輝くその魅力を体現したような軽快かつ爽快な味は、清水っ子時代を懐かしく思い出させてくれましたが、同時に先生に怒られてばかりいたことも思いださせられました。
ちなみにマスターの大ちゃんは、清水っ子のほとんどが進学する大泉中学校の出身ということで、ぼくらの後輩であることが判明いたしました。
ふふっ、購買へ焼きそばパンのパシリにされなくて命拾いしたな・・・・・ (ぼくが)
久々に飲んだ気がする北陸のお酒にほっこり。
だし巻き卵 600円
ふんわりとしてほんのり甘い、どこか懐かしさを感じるだし巻き卵でした。
本日のワンコイン酒 500円
本日のワンコインのお酒がかなり珍しいものであると聞いて、言われるがままにホイホイ注文してみたぼく。
しかしそのワンコインのお酒とやらは、待てど暮らせどやってくる気配がない。
すると、「今プロに開けてもらってます」と、大ちゃんが言いました。
はい~!!?
実はそのお酒、素人には開栓困難のとんでもないお酒だったのです!
下手な開け方をすると爆発的に吹き出してしまうというお酒でして、それはそれで見てみたい気もしますが(←コラ)、たまたまお店のお客さんに酒造関係者の方がいたということで、その人に開栓してもらっていたのです。
王冠の中心にアイスピックを突き刺し、それを抜かずに軽く上下させながら、ゆっくりゆっくり時間をかけてガスを抜いていくのです。
ここまでくると、いよいよ仕上げの段階。
吹き出すとそれはもう大惨事です。そんな光景、ぼくは見たくありません!(でも興味はなくもない!)
そして・・・ ついに、開栓成功!!!
日本酒を開栓して拍手が出るというのは生まれて初めて見た光景でした。
「これで安心なんですか?」と開けた人に訪ねてみたところ、「いや・・・そうでもないです」という返答をいただきました。こわ~!
そそぐところを見てもわかる、そのすさまじい強炭酸っぷり。
クセもなくすんごく飲みやすいのに、これでアルコール度数が19度もあるそうです。
これはやばい!!女性マジやばい!!
いやあ、これはすっごく楽しいお酒でした。これほど炭酸の強い日本酒も初めてでしたが、店内が一体となって楽しむこの一体感はなかなか体験できることではありません。
居酒屋 大ちゃん まとめ
日本酒好きにとってパラダイスであるということが、けっして大げさでないことを感じとっていただけたら幸いです。
お酒のラインナップが素晴らしいし、肴の充実度も相当なものですよ。
そしてお酒に関するあらゆる要望を可能な限り応えてくれるので、ビギナーからマニアまで幅広く楽しめることでしょう。
場所的に飲みに行くようなところではなさそうなのと、一見駐車場がなさそうに見えるので、知らないとなかなか入りづらいかもしれません。
でもやはりいいお店にはちゃんと人が集まるもので、ぼくが訪れたときはずっと満席状態が続き、近所の人やまったく近所でないという人たちで賑わっていました。
清水っ子の皆さんはもちろんのこと、そうでない日本酒好きの皆さんも、ぜひこのお店で大ちゃんっ子になっていってくださいね。
居酒屋 大ちゃん
住所:富山県富山市旭町2-33
電話:076-491-9877
営業時間:17:00~0:00
駐車場あり:お店の人に訪ねてみてください
定休日:不定休
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