かつてぼくが初めて日本酒にハマったとき、吟醸酒の素晴らしい香りの虜になりました。
だって水とお米と菌だけで、あんな鮮やかな味のお酒が出来あがるだなんてすごいとしか言いようがありませんよ。
今ももちろんその気持に変わりはありませんが、これまでに色んなお酒を飲んできたせいなのか、単に年を食っただけなのか、吟醸酒の香りがときにきつく感じることもあります。
吟醸酒と珍味って実際どう?
華やかな香りが楽しめる吟醸酒や大吟醸酒ですが、吟醸酒に合わせる肴って実は結構難しいと思うんですよね。
※今回の記事内の「吟醸酒」とは、特に香りの高いタイプという認識でお願いします
例えば富山の名産であるホタルイカの沖漬けを例にすると、
ホタルイカの沖漬けは、素晴らしく日本酒やご飯に合う最高の珍味です。だけど、磯の風味の強い味と香り高い吟醸酒は合わないとまではいいませんが、自分の中ではなんかコレジャナイ感があるんですよ。
もちろんこれらを合わせることに否定はしないし、そんなもんは人の好き好きなんで好きなものを合わせればいいんですけど、個性的な珍味をいただくのであれば吟醸香のあるお酒でなく、純米酒か本醸造か熱燗でいただきたいなと個人的には思っています。
そして珍味ばかりでなく、他にも「刺し身と吟醸酒」や「焼き魚と吟醸酒」など、魚介類全般と吟醸酒の相性って実はどうなのかなと疑問に思う部分があるんですよね。
以前、友人に素晴しい大吟醸酒を飲ませてもらったことがあります。あまりにも香りと味わいの良さが突き抜けてて、そのとき用意していた肴を一切口にすることができませんでした。
鮮やかすぎる大吟醸酒の場合、そのままで飲むのが実は一番なんじゃないかとそのとき思いました。
吟醸酒とフルーツの相性を試してみた
以前漫画で「イチゴと大吟醸が合う」というのを見て試したことがあったのですが、吟醸酒とフルーツというのは実に盲点でしたね。
吟醸や大吟醸の肴については色々思うことがあっただけに目から鱗の思いでした。そこで今回は9種類のフルーツと吟醸酒を合わせてみましたので、どうか参考にしていただけたらと思います。
スーパーで買ったカットフルーツ。9種類入って150円。
酸味が強めのキウイ。お互いを引き立てるまではないけど、どちらの味も共存出来ている。
■パイナップル
パイナップルがかなり甘いのでお酒が辛くなる。そして吟醸酒の香りも薄らいでしまう。
■ぶどう
甘さが強めのぶどう。これも酒が辛くなる。
■りんご
パイナップルほどではないにせよ、これもお酒が辛くなった。どうやら甘さの強いフルーツと合わせるのは厳しいようだ。
■いちご
酸味が強めのいちご。個人的には微妙にキウイのほうが合う気がした。高級な甘いいちごでは合わないかもしれない。
■ブルーベリー
このパックには1個しか入ってなかったのでサンプルとしては微妙ではあるが、キウイやいちご級にいけそうな手応えであった。もっと量があれば食べる量も調節できてちびちび飲むにはうってつけかもしれない。
■グレープフルーツ・ピンクグレープフルーツ
吟醸酒の風味と柑橘系の爽やかな味わいがマッチしている。ピンクグレープフルーツはグレープフルーツと比べて甘みが強く苦味が少ないとのことであるが、吟醸酒と飲み比べてみた際に特に差は感じられなかった。
■オレンジ
甘みのあるオレンジだったので合わないかと思われたが、まったくそんなことはなく、今回試した中では一番吟醸酒に合うのではないかと思う。柑橘系と吟醸酒は相性がいいのかもしれない。
個人的ランキング
オレンジ > グレープフルーツ ≒ ピンクグレープフルーツ > キウイ ≒ いちご ≒ ブルーベリー > ~越えられない壁~ > りんご ≒ ぶどう > パイナップル
といった感じでしょうか。
同じフルーツでも品種による糖度の違いがあったり、吟醸酒のタイプによっても若干変わるとは思いますが、目安として捉えていただければと思います。
おまけ
■付け合せのミント
ケンカすることはないけど、わざわざ食べるほどでもない。
まとめ
さすがに食事中にいきなりフルーツ食べだすのもどうかという感じですが、ある程度お腹がふくれた状態でゆっくり吟醸酒を楽しみたいという場合にはおすすめですよ。
飲み会も後半になってくると、甘いものとか欲しくなるじゃないですか。飲み会にアイスとかカットフルーツとか差し入れるとすごく喜ばれますよね。
「お腹はいっぱいだけどまだお酒は飲みたいし、さっぱりとしたものが食べたい」
というニーズは確実に存在すると思います。こだわりのお酒を扱う居酒屋さんはフルーツ置いてくれちゃってもいいんですよ?(^_^)
コメント
コメント一覧 (2件)
こういう酒のツマミはこれだっていう固定概念に縛られないのは大事ですよね♪
依存症気味ですが日本酒苦手な自分でもちょっと興味湧きましたw
でも酒の味にはうるさい僕の舌を満足させれますかね^ ^
ええ、ただでさえ年齢が積み重なると固定観念にとらわれがちになりますからね。
日々充実した酒ライフを送るために、我々酒戦士たちも創意工夫や努力を惜しんではいけないのです。
ええ、そうですね。
タカキさんは昔ながらの手づくりのお酒より、最新鋭の技術を凝らした近代的なお酒を好みますものね。
でも多分全然大丈夫ですよ^^