【魚津埋没林博物館】神秘の極地!2000年の時を越えた埋没林は必見

こんにちは、富山人あるのん@_arnon_です。

富山の皆さんは魚津市にある「魚津埋没林博物館」に訪れたことはありますか?

ぼくの周りの友人知人にちょっと聞いてみたところ、行ったことがあるという人は1人もいませんでした。

なんということでしょう。

太古の昔、片貝川の氾濫によって土砂で埋め尽くされたスギの原生林は2,000年以上が経過した今もなおその姿を残し、1955年(昭和30年)には国の特別天然記念物に指定された埋没林。

さらには「魚津の神秘」と呼ばれる蜃気楼についても詳しい解説や貴重な映像を交えて知ることができる、全国的にも貴重なこの埋没林博物館に行ったことがないだなんて…

まあ、かく言うぼくも行ったことがなかったのでまったく人のことは言えないんですけどね。

今回はじめて埋没林博物館に訪れてみましたが、この施設はもっと多くの人が来てもいいところだと思いましたので、今回は埋没林博物館の魅力についてお伝えしてみたいと思います。

埋没林博物館入り口

駐車場に到着すると、2018年4月に新装オープンした「カフェ KININAL(キニナル)」が視界に飛び込んできます。


オサレ度120%

「あれ?博物館の入口はどこかな?」とキョロキョロ不審な視線を送っていると、中の人が出てきて「入り口はこちらですよ」と優しく誘導してくれました。

博物館の入り口はカフェと共通になっていて、カフェの奥に進むと博物館の受付があります。

博物館の料金は大人(高校生以上)520円小中学生は260円で、土日祝は小中学生無料となります。

小さな子どもが楽しめそうな無料エリアも充実しているので、お子さんやお孫さんを連れていくと楽しんでもらえると思いますよ。

魅力その1 充実の無料エリア

館内は有料エリアと無料エリアに分かれているのですが、無料エリアだけでもかなり充実しています。

埋没林コーナー

埋没林の情報を学ぶことができるスペースで、埋没林の木材を利用した体験コーナーもあります。

木のぬくもりに触れながら楽しめるよう趣向が凝らしてあり、子どもはもちろんのこと大人でも思わずちょっと触ってみたくなるものばかり。

富山県を型どったパズルや、量りで木材の重さの違いを比較したり、木琴のように叩いて音の鳴り方を聴き比べることもできます。

木材によってぜんぜん音が違ってくるんですね。

木っずルーム

木っずルームは親子でくつろげるコーナーで、遊具には地元産の木材が使用されています。

木を活用した内装の授乳室も併設されていました。

蜃気楼コーナー

この埋没林博物館では埋没林の展示や解説だけでなく、魚津市の代名詞といえる「蜃気楼」についても詳しく述べられているのですが、文字だけでなく視覚や触覚で感覚的に体験することができるのです。

水槽で蜃気楼が楽しく体験できるのがこちら「しんきろう DE にらめっこ」。

人同士向かい合わせになって覗き込むとお互いの顔が伸びたり縮んだりするので、きっと白熱したにらめっこの対戦となることでしょう。

水槽内の中身の濃さが変わる部分では、レーザー光の光が徐々に曲げられて緩やかな曲線を描きます。

このコーナーは他にも「蜃気楼発生装置」という実際の蜃気楼と同じ原理を再現した装置もあるんですよ。

無料でここまで揃えられているってなかなか凄いことだと思いますね。

魅力その2 300インチのハイビジョンホール

※有料エリア

このホールでは30分ごとに20分間の映像が放映されています。

放映5分前になると館内アナウンスされるので、タイミングを見計らってぜひ見ていってください。

とっても広くて開放感のあるホール。

この立派なホールで一体どんな映像が見られるのかというと…

光と風の芸術 – 蜃気楼(10分)

蜃気楼の種類や原理などがとても詳しくわかりやすく解説されています。その中でも特に印象的なのは、やはりなんといっても蜃気楼の映像ですね。

300インチの巨大スクリーンに映し出される美麗な蜃気楼映像に、きっと視線が釘づけになることでしょう。

魚津市まではるばる蜃気楼を見にきて残念にも見れなかったという人は、ぜひこの埋没林博物館のハイビジョン映像を観ていってほしいですね。

かなり蜃気楼を満喫した気持ちに浸れると思いますよ。

洞杉の記憶 – 魚津・スギ物語(10分)

洞杉とは中が空洞になった杉のことで、樹齢数百年から一千年にもなるそうです。

日本一高所にあるスギや、大転石を抱え込むように成長した洞杉の不思議な生命力など、大自然の深さや広がりを感じながら埋没林の成り立ちを知ることができます。

それぞれ10分の映像で所要時間は20分。

魅力その3 企画展示室~展望台

※有料エリア

企画展示室

ハイビジョンホールのある2階からさらに展望台へと続く階段があり、展望台のすぐ手前では期間ごとに様々なテーマでの企画展示が行われています。

この日は、今ではとても貴重な魚津市内の昔の風景や町並みや、魚津の歴史に関する資料などが展示されていました。

かつて魚津は「信濃の浜」と呼ばれていたのですね。

以下の画像は平成26年に富山市の千石町で発見された埋もれ木とのこと。

ぼくにはチャーシューに見えてしまうのですが、これは2300年ほど前(弥生時代中期)のもので、常願寺川あるいはいたち川の洪水によって埋もれたものとされています。

蜃気楼が見える展望台

展望台からは魚津市の海や町並みを眺めることができます。

「海の駅蜃気楼」の前の道路にはズラッとベルリンの壁を思わせる高い壁が並んでいて、その向こう側にはいったい何があるのかというのが長年の謎でした。

ついに今回、念願だった壁の向こう側の映像を入手することに成功しました!

日本カーバイド工業魚津工場の敷地でした。スッキリ!

気候的な条件が揃えば蜃気楼も見ることができます。

もし運悪く見られなくても、フルハイビジョンの映像があるから別に悔しくないもんねーだ。

魅力その4 埋没林展示館

※有料エリア

埋没林博物館のメインコンテンツといえばやはりこれ。

展示館は、水中展示館・乾燥展示館・ドーム館の3つに分かれています。

水中展示館

自動ドアが開くとそこにはプールのようなものがあり、ライトに照らされて神秘的な光景を映し出しています。

こっ・・・

これは・・・

これはすごい……!!としか言いようがない。

2000年の長きに渡り、水の中に浸かりながらこの形を保っていられるというのは、まさに自然界の神秘といえるでしょう。

怪しくも神秘的であり、大自然が作り出したアートであり、「これは歴史的大発見だぜ」から始まるSF映画の冒頭のシーンのようでもあります。

これは正直いっていつまでも見ていられる自信があります。テーブルと椅子にお酒と肴さえあれば。

途中、自動ドアが開いてお若い女性が入ってくるなりスマホでカシャ!と撮り、自動ドアが閉まりきらないうちに去って行かれまして、「そ、それでいいのん!?」と思わずツッコミ入れたくなりましたが、まあやはり好き好きですからね。でもちょっともったいないなあ。

埋没林が腐らない理由

この埋没林はこの場で発見されたものです。

海水は木を腐らす作用があるのですが、目の前に海があるのに長い間腐らずにいられた理由は、海水を含まない真水が海底から湧き出るほどに地下水が豊富であることや、埋没林が埋まった土砂の隙間が真水で満たされ、缶詰のように密閉された状態になったことによるものといわれています。

このプールのような水槽には、地下120mからポンプアップされた片貝川の伏流水が流れこむようになっていますが、この底は外とも繋がっているために自然の湧水も存在しています。

ところどころで空気の泡がポツッポツッと浮いてきて、それをボーッと眺めているのもまた気持ちが落ち着くのです。

地下からも観察できます

やはりこちらも非現実的というか、この世のものとは思えない光景です。

埋没林が上下逆さに映っていますがこれは「全反射」といって、蜃気楼が景色の上に逆さに映る「上位蜃気楼」と同じ理屈です。

乾燥展示館

昭和5年に行われた魚津港の工事の際に発見されたというのがこちらの埋没林。

掘り下げられた砂浜からなんと200株を超える埋没林が発見されたのです。この乾燥館に展示されているのはそのうちの3株のみとなっています。

あえて上下をひっくり返してあるというこちらの樹根。

そしてこちらの埋没林はすべておさわりオッケーなのです。(追加料金なし)

普通展示物って触っちゃいけないイメージなんですが、いやあ太っ腹ですね!

よく触られる場所は色が変わっていてツルツルしています。

土に埋まってない部分はやがて朽ちてしまうので現存する埋没林は根の部分がほとんどなのですが、これは倒れてから埋まったものなので失われた部分はあるものの木の部分がギリギリ残ったという珍しいものです。

ドーム館

発掘現場をそのままドームで覆ってしまったというのがこのドーム館。

1980年代にこの場所で県道の道路建設工事が計画され、ボーリングで埋没林の調査を行ったところ埋没林が確認されました。

魚津の埋没林は既に国の特別天然記念物に指定されていたため、道路のルートは当初の予定よりもう少し内陸側に変更されたのです。

発掘した現場に博物館を建ててしまうというのも面白いですよね。ちなみにこの辺りを掘り進めるとさらなる埋没林が出てくると言われています。

魅力その5 受けて立て挑戦状!!

受付で入場料を払うと埋没林博物館から「おとな な あなたへ」なる挑戦状が手渡されます。

その気になる内容は、放課後に屋上・・・ではなくて、

ねっこおばけからの6つの問題が出題されました。これに答えを書いて受付に渡すと答え合わせをしてくれます。

ちなみに紙の裏は「木っず な あなたへ」の挑戦状となっていて、全方向に果たし合いをふっかけるねっこおばけさんマジぱねえと思いました。

問題に答えるとプレゼントがもらえる!

ねっこおばけさんとの密約によって中身は明かせませんが、ぜひご自身やお子さんやお孫さんらでこの挑戦を受けて立ってみてください。

問題は展示をよく見ていけばわかるようになっています。…が、どこにその説明が書いてあるのかは見て回らないと分からないので、気を抜かずに集中していきましょう。

魅力その6 カフェKININAL(キニナル)

木を多く使っていて開放的で温かみのある店内。

まさに「木になる」カフェ。

フルーツ!?と見せかけたスイーツがズラリ。

まさに「気になる」カフェ。

この他にフルーツを使用したパフェもあります。

お値段は700円~900円ほどと少々お高い感じがしますが、お持ち帰りにするとそれは立派な入れ物に入れてもらえて、漂うハイソっぷりに目が眩みそうです。

グレープフルーツジュース&キウイ

グレープフルーツジュース 500円

ストロー部分だけがくり抜かれてジュースになっています。甘みもあっておいしい。

キウイ 800円

「これってただのキウイじゃね!?」と思った皆さん。

かなりの手間がかかってますよこれは。

下地の茶色い部分はクッキーになっています。

テラスも天気が良ければ気持ちよさそう。

魅力その7 孫とおでかけ支援事業「かんむりょう」

魚津市を含む12市町村に住むおじいちゃんおばあちゃんとお孫さん曾孫さんであれば、有料エリアの入館が無料になります。

対象市町村:魚津市、富山市、滑川市、射水市、高岡市、氷見市、小矢部市、砺波市、南砺市、上市町、立山町、舟橋村

 

■富山市
ファミリーパーク、科学博物館、天文台、郷土博物館・佐藤記念美術館、民俗民芸村(7館)、猪谷関所館、大山歴史民俗資料館、八尾おわら資料館、八尾化石資料館、旧森家住宅、浮田家住宅、八尾曳山展示館、ジップライン・アドベンチャー立山、ガラス美術館

■砺波市
チューリップ四季彩館、砺波市美術館、松村外次郎記念庄川美術館、庄川水資料館、となみ散居村ミュージアム(民具館)、砺波市出町子供歌舞伎曳山会館

■小矢部市
クロスランドタワー、ダ・ビンチテクノミュージアム(共にクロスランドおやべ内施設)

■南砺市
城端曳山会館、じょうはな織館、五箇山和紙の里、五箇山民俗資料館、塩硝の館、そばの郷そば資料館、利賀瞑想の郷、井波彫刻総合会館、井波美術館、いのくち椿館、園芸植物園、福光美術館(常設展のみ)、棟方志功記念館「愛染苑」、松村記念会館

■射水市
新湊博物館、大島絵本館

■高岡市
高岡市万葉歴史館、高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー、ミュゼふくおかカメラ館、高岡市福岡歴史民俗資料館、高岡市土蔵造りのまち資料館、高岡市鋳物資料館、武田家住宅、高岡市伏木北前船資料館、高岡市伏木気象資料館、高岡御車山会館

■氷見市
氷見市潮風ギャラリー(藤子不二雄Ⓐアートコレクション)、氷見市立博物館

■滑川市
ほたるいかミュージアム、滑川市立博物館

■魚津市
魚津埋没林博物館

詳しくは富山市ホームページをご覧ください

そして、さらなる朗報がもう一つ!!

お得な年間パスポートの販売がスタート!

平成30年4月14日より、お得な年間パスポートの販売が開始されました。

大人1,300円(小中学生650円)で、本人に限り1年間有料エリアが入り放題となります。(魚津水族館との共通パスポートなら3,000円で購入できます。)

3回入れば元が取れのでいつでも埋没林を見に行ける利点は大きいのではないでしょうか。

ぼくも一瞬購入を考えましたが、少々家から遠いのでちょっと考えさせてください。

まとめ

予想以上に楽しめた魚津埋没林博物館でしたが、やはりというかちょっと人が少ないなあと感じました。

思うに「埋没林」というのも、なんとなくイメージの良くなさというのがあると思うんですよね。「埋没」というのがちょっとネガティブなワードというか。

施設名や埋没林の新しい呼び方を公募するとかして、もっと可愛らしい名前かスタイリッシュな名前にするとまたイメージもガラリと変わってくるのではないかと、またいらんことを考えてしまったり。

「SNSに画像付きで投稿するとカフェ◯割引」とかにしても面白いかもしれませんね。


この施設ではとっても充実した一時を過ごせましたが、特にオススメの水中展示館の迫力や美しさは画像だけでは伝えきれないので、これはぜひご自身の目で見ていただけたらと思います。

もちろん無料エリアやカフェだけの利用もアリなので、ふらっと立ち寄ってついでに近くの海の駅蜃気楼などにも寄ったりするるとなかなか充実したコースになるのではないかと思いますよ。

こんな長い記事を最後まで読んでくださった人は間違いなく「マイボツラー」の才能に溢れていると思いますので、これはもう行ってみるしかありませんね!!

魚津埋没林博物館

住所:富山県魚津市釈迦堂814

電話:0765-22-1049

開館時間:

無料エリア 9:00~19:00(入館受付は18:30まで)

有料エリア 9:00~17:00(入館受付は16:30まで)

カフェKININAL:10:00~18:30

休館日:年末年始、12月1日~翌3月15日までの木曜日(祝日の場合は開館)

ホームページ:https://www.city.uozu.toyama.jp

利用料金
  個人 団体
(20人以上)
年間パスポート 水族館
共通券
水族館
共通年間パスポート
大人(高校生以上) 520円 420円 1,300円 1,030円 3,000円
小・中学生 260円 210円 650円 540円 1,500円

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