こんにちは、富山人あるのんです。
「うまいカレーを食べながら昼からまったり飲みたい」
カレーと昼飲みが好きな人なら誰もが思うことですよね。
でもカレーがおいしくてお酒もしっかり飲めて車を使わずに行けるお店ってなかなか・・・と諦めかけていたとき、そんな夢のようなお店が高岡にあると聞きつけてあいの風鉄道と万葉線を乗り継いで訪れてみることにしました。
居酒屋マリア
おおっとぉ・・・・
もう見た目からして只者でないお店であることが伺えます。「既に居酒屋検定士のセミプロ級」と周囲から特に囁かれてはいないぼくからしても、これはかなりキテるお店ですよ。
まず目を引くのが赤い壁の色。どう見ても「自分で塗っちゃいました」と言わんばかりのDIY感にあふれていますし、お店の看板にはメニューどころか営業時間や定休日も書いてあるし、なんなら焼酎や生ビールの値段まで明記してあります。
小規模のお店は新型コロナを抜きにしても営業時間や定休日が変わりやすいというのに、こんな書き換えにくい場所に明記してしまうとは店主はよほどの意志の強い人なのでしょうか。
──と思ったら後で店内で確認してみると、看板に書いてある焼酎と生ビールの値段が現在のものとはかなり違うという・・・
そして看板には「炭焼き・揚げ物・ピザ・うどん・パスタ・オムライス・カリー・ナン・サラダ」という日本人が好きであろうメニューが所狭しと並んでいますが、このラインナップに「ナン」が入るだけで一気に本場カレー感が高まるのはまるで魔法。
ということで入るのに多少の勇気がいる雰囲気のお店ですが・・・ええい、ままよ!!
お店に入ると外国人の店主が迎え入れてくれました。後から聞きましたが、店主はバングラディッシュからやってきたというピーターさんです。
店内はこじんまりとしていますが座席はカウンターと小上がりがあって、小上がりは掘りごたつ式になっているのがとてもありがたい。
よくよく店内を見回してみると、オブラートに包んだ言い方をさせていただくならば「ちょっと綺麗とはいえないかな」という感じですが、つい先日までバングラディッシュに帰国していたということなので、それならしゃあないっすね。
メニュー
ランチメニューやランチセットが豊富に揃っていて、推しはやはりカレーですがオムライスやパスタやジャパニーズカレーなどのメニューもあって気にはなるものの、それはある意味上級者向けのメニューといえるでしょう。
ぼくのようなマリア初心者はまずカレーを食べてみたいですからね。
ナンメニューに「あんこナン」とかあるのが気になりますが「キマーナン」とか「チャハン」はさらに気になるし、日本人御用達の「あら汁」とか「だし巻き卵」はもっと気になりますが、まずはこれ──
タンドリーチキンティッカー ¥480
富山に帰ってきてまだ間もないということでメニューもかなり限定的とのことですが、ピーターさんお勧めの一品をいただいてみました。
こ、これは・・・
めっちゃうまいよ~!!肉は大きくて柔らかいし、味付けもスパイシーかつ濃いめでビールが進みますわ!
「カレーセットのサラダ」ということですがドレッシングの量がぱねえっす・・・ 下半分はひたひたになっていて味が濃ゆいので、これはきっとビールで流し込めということなのでしょう。
キーマカリー&プレーンナン
おおお・・・これは間違いない!
キーマカレーはひき肉たっぷりで、これだけですっごくいいおつまみになりますわ。カレーとしてはスパイス感はマイルドですがとてもおいしいです。
このナンがですね──厚みこそないもののめっちゃ凝縮した感があって、かなり食べごたえがありますよ。
一般的には「大きさも厚みもあるけど、中は空気を多量に含んでいるのでふっくら食べやすい」というのが多いような気がするんですが、こちらのお店は逆張りというか何層にも重なっていそうな重厚感があります。
そうなるとカレーにもうちょっと力強さがほしいと思わなくもないですが、ふと思い出すとここはインドカレー店ではなく「居酒屋」ですからね。カレーレベルが高いのでうっかり忘れそうになります。
生ビールの真実・・・!?
生ビールをお変わりしたところ、なかなか次のビールが出来てきません。色々オーダーしたし忙しいのかな?と思っていると、ピーターさんはこちらの席までやってきて料理のこととか色々教えてくれました。
会話の最後に「たのしんでって」と我々に告げるとピーターさんはお店から出ていき、5分経ち・・・・もうすぐ10分が経とうとしたときに帰ってきました。その手に「缶ビール6P」を引っ提げて・・・
確かに最初の生ビールが出てきた時、泡の消え方に違和感を感じていましたがまさかサーバーではなく缶ビールだったとは・・・
さらにメニューをチェックしていると「枝豆・つけもの・軟骨のから揚げ」というド定番メニューの下に「シンガラ」なる見たことも聞いたこともないようなメニューが──
シンガラ ¥380
めっちゃむっちりしてますな!
めっちゃうまいや~ん!
一個一個ピーターさんが手作りしているというシンガラは皮はパッリパリで中もぎっしり身が詰まっていて、このまま食べてもめっちゃおいしいしスイートチリソースをつければまた味が引き立ちますね。
この聞いたことない「シンガラ」は見た目はサモサっぽいけどバングラディッシュのソウルフードとのこと。そういうのあるんだったらもっとアピールしてよ!!と思うばかりでしたが、これを見逃さなくて本当に良かった。
赤ワイン・・・!?
赤ワインが飲みたくなったのでグラスでオーダーしてみたところ、なかなか運ばれてきません。色々オーダーしたし忙しいのかな?と思っていましたが、先ほどから何やら厨房の方から「カチャン・・・カチャン・・・」と瓶同士が擦れる音が聞こえてきます。
「なんか探してる!?いやまさかね・・・」と思っているとピーターさんがやってきて「あかわいんないけど、しろならだせます」ということだったのでもちろん白ワインで快諾。なんて誠実な人なんだ・・・
グラスでかい。
さて、次は何を食べるべきか。ぼくは卵料理大好き星人なのでバングラディッシュ人が作る「だし巻き卵」がどんなものなのかめっちゃ気になるものの、同じくらい気になったこっちにしてみました。
デミグラスオムレツ ¥550
この色合いはもしや・・・!?
デミグラスっていうか──カレーや~ん!!\(^O^)/
いやでも完全にカレーかというとカレーとしてはかなりマイルドな感じだし、やはりこれはデミグラスソースなんですよ。でも広義にはこれもカレーなんだろうな~
オムレツのトロトロ感もデミグラ感もほどほどで、お値段から考えれば「庶民的なおつまみ」としての役割は十二分に全うしてると思います。
シェフスペシャルスナック ¥###
そろそろお腹も膨れてきたところで、なんとなく気になっていた「シェフスペシャルスナック」がいったいどんなメニューなのか聞いてみたところ、「その日のお惣菜の盛り合わせ」という内容とのこと。
「別に高価なメニューというわけではないのだな」と疑問が解消されてホッとしていると、何やら厨房からジュージューと音が聞こえてきます。「まかないでも作っているのかな・・・」とちょっと不安に思っていると・・・
出てきたーーー!!!
しかし、さすがにもう食べられないのでお持ち帰りにしていただきました。
翌日にいただきましたが特にモチモチしたのがめっちゃおいしかったです。どうもごちそうさまでした!
まとめ
「居酒屋マリア」はバングラディッシュ人のピーターさんによる家庭的な料理が食べられる居酒屋で、昼は11時~2時半で夜は17時から23時まで営業しています。(金土なら24時まで)
この日は作れるメニューは限られていたものの、材料さえあれば昼からでもグランドメニューを食べることもできるしもちろんお酒も飲めます。
ぶっちゃけ初デートとか接待には向かないかもしれませんが「カレーやおつまみで昼飲みを楽しみたい人」、「普通の居酒屋には物足りなくなった人」、「手っ取り早く異国情緒に触れてみたい人」には特にオススメです。
食べ飲み放題もあるのん
なんと食べ飲み放題のプランもあります。かなりお値打ちな価格ですが「6種類」というのがまたなんとも悩ましい(笑)
日によっては6種以上もアリだったりするらしいですが、ワンオペだと複数組のお客さんがいたときにフードやドリンクの提供がどうなるのかなどの未知数な部分もあったりして、とりあえずは普通にアラカルトで利用するのが無難かと。
テイクアウトメニューもあるのですが、なぜここにカレーやシンガラがない!?
メニュー構成を見る限り日本人の好みに寄せている感がすごくあって、それはそれでピーターさんの誠実さというか日本へのリスペクトっぷりを感じるものがあるんですが、ぼく・・・いや多分他の人も「我々の知らないうまいものを食べさせてくれ」という欲求は大きいと思うんですよね。
せっかくバングラディッシュ出身で料理人という大きなアドバンテージがあるのでそれを存分に活か・・・と思っていたら、予約すればバングラディッシュ料理も食べられるとのこと。これは友人らを誘ってぜひ行ってみるしかない!
ピーキーな部分もあるけどある意味「オモウマい店」とも言えるし、半端なさそうなポテンシャルを秘めたこのお店にはまたぜひぜひ訪れてみたいと思いました。
この記事にピンときた人は行ってみるしかありませんぞ!!
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