長野駅に降りたって、24時間営業の居酒屋に入ったのが午前10時ごろのこと。
ちびちびっとビールや日本酒や郷土料理などをいただきつつ時間を見てみると、そろそろ11時になろうという頃合い。
「さてと、んじゃランチしに行くか」
立ち呑ちとせを後にし、次なるお店へと向かいます。
大久保西の茶屋 長野駅前店
茶屋で茶ぁしばくためにやってきた・・・わけはなく、創業寛永元年から三百九十余年にわたって受け継がれてきた「戸隠そば」が食べられる蕎麦屋さんです。
民芸調の店内は趣がありどこか懐かしげで、和を楽しむにはもってこいの空間。
ずらりと並ぶ数々の色紙。これは名店の予感しかない・・・!
メニュー
じゃあさっそく蕎麦を・・・なわけはなく・・・
まずはこいつで喉を湿らせてからっしょ。
メニューをしげしげ眺めていると、なんと「野沢菜の天ぷら」があるではありませんか!
以前長野に仕事で行った人から「野沢菜の天ぷらがすごく美味しかったよ!」と聞いていました。
実は先ほど寄った立ち飲みの店には野沢菜も天ぷらもメニューにはあったので、野沢菜を天ぷらにできるか聞いてみたら「できないです~」と言われてしまってガックリきてたのですが、よもやこのお店で相見えようとは。
野沢菜の天ぷら ¥550
「野沢菜自体に味がついているのでそのままでも食べれますし、天つゆにつけても美味しいですよ」
ほほう・・・
ではまずはそのまま。
あらっ・・・!?おいし~~い!!!!
衣のサクッと感と野沢菜のシャキっと感が合わさって、これは実に良きものです。すばらしく後を引く美味しさですよ。
天つゆに付けてもまたうまし!
天つゆはほどよく濃い味になっていてこれもバッチリ美味しいです。さらにこの天ぷらは冷めてもサックサクなのが嬉しい。
店主にお話を伺ったところ、「先々代がまかないの時に作って、これメニューにできるのでは?」というのがきっかけだったとのこと。
つまりこちらのお店が「野沢菜の天ぷら発祥の店」ということに!現店主によると野沢菜の天ぷらを出すお店は意外と少なくて、知る限りでは4店ほどしかないそうです。
この野沢菜の天ぷらは聞きしに勝る美味しさで、ビールも日本酒も否応なしに捗ってしまいます。
そして、次に注文したのがこちら・・・
はい、「いなご佃煮」ちゃんです。
いなご佃煮 ¥450
甘辛く煮付けた佃煮はなんだか懐かしい味です。
ぼくは小さいころ埼玉に住んでまして、近所の子らで取ってきたイナゴを佃煮にするという地域だったということもあるからか、イナゴを食べるということに関しては特に抵抗はありません。
ここでまたまた店主に「長野の人って、イナゴやざざむしや蜂の子って皆さん平気なんですか?」と聞いてみた結果・・・
店主「ざざむしや蜂の子はまた地域が違うんですけど・・・地域的には・・・」
この後詳しく地域のレクチャーを受けたのですが、土地勘がなさすぎてただただ頷くしかありませんでした。
が、しかし・・・!
店主「イナゴはどこでも余裕ですよ」
ほほお~・・・ やはり幼い頃の食環境って大きいもんね。虫に抵抗のないときから普通に食べる環境であれば普通にイケるということですね。
某戦争によって世界的な食糧危機が懸念されている昨今ですが、「虫食待ったなし」となったときのためにまずはここから始めてみるのもいいかもしれません。
ざるそば ¥900
さあ、いよいよメインコンテンツ!
独特の盛り付けでやってきましたね。
これは「ぼっち盛り」といって戸隠蕎麦の特徴なのですが、「ひとくくり」を表す戸隠地方の方言とのこと。
そういえば新潟のへぎそばもこのような盛りつけですよねえ。
これは美味しいお蕎麦ですなあ~
このほどよい歯ごたえと喉越しの良さ。つゆの味はちょっと強めな感じですが香り高い蕎麦と歯ごたえにマッチしていて、するする~っと喉を通っていきます。
日本三大そばの一つである「戸隠そば」(とがくし)の長い歴史と伝統を噛み締めながらいただく蕎麦はとてもおいしゅうございました。
厚焼き玉子 ¥450
本来ならば蕎麦をいただいたら潔く退店というところなのですが、メニューの厚焼き玉子が気になりすぎてついオーダーしてしまいました。
出汁がきいたタイプなのか、甘さがきいたタイプなのか・・・果たして?
はい、甘めの厚焼き玉子でした!
ぼくはだし巻き卵が大好きなのですが、まあメニューも「だし巻き玉子」ではなくちゃんと「厚焼き玉子焼き」となってますしね。
大根おろしに醤油をかけていただくと、この甘じょっぱい感じがまた日本酒に合うおつまみになるのです。
まとめ
戸隠そばの老舗店が長野駅前にあって、蕎麦だけでなく長野の郷土料理が味わえるというのも嬉しいポイントでした。
昼は蕎麦屋、夜は居酒屋になるとのことで、夜に訪れるとさらなる郷土料理もあって楽しそうな予感しかありません。
こちらのお店には貴重な野沢菜の天ぷらもあるし、食べたことがない人や興味がある人はぜひ食べていただきたいと思います。
店内レジカウンター付近には善光寺のライブカメラが配信されていますので、善光寺に行く予定のある人もない人もここでチェックしていくのもアリかも!?
– To Be Continued –
大久保西の茶屋 長野駅前店
住所:長野県長野市南千歳1丁目19-8
電話:026-228-7377
営業時間:10:00~13:30 17:00~19:30(LO)
定休日:月曜日(祝日時間変更あり)
コメント
コメント一覧 (2件)
長野の紹介ありがとうございます。
次は蕎麦焼酎の蕎麦湯割りを是非飲んでください。
長野県民さん、こんにちは。
蕎麦焼酎の蕎麦湯割りですか···
実はこの後···おっとぉ!笑