【最高の日本酒】僕の酒人生で最も衝撃を受けた日本酒4選

ども、富山人あるのんです。

ぼくは日本酒が大好きですが、昔と比べると家で飲む機会は格段に減っちゃいましたね。

日本酒にハマった当時は、日本酒にこだわった酒屋を探すのが趣味みたいなもんでした。その当時はまだネットもイマイチだったしね。

日本酒が大好きという人には、それぞれに思い出の1本があるのではないかと思います。

ということで誰得かわかりませんが、今回はぼくが過去に飲んで大いに衝撃を受けたお酒を4種類ご紹介したいと思います。

浜千鳥 純米大吟醸

まだ子どもの頃、たまに親戚の集まりなどで飲まされたビールや日本酒の記憶から、「お酒は不味い。なんであんなものがうまいのか大人は意味わからん」という印象でしかありませんでしたが、大人になった頃には立派に飲めるようになっていました。

日本酒もたま~に買っては飲んでいたのですが、まだこのときは特に旨いと思って飲んでいませんでしたね。

当時は各酒蔵のラインナップも今ほど充実してなかったし、地酒が置いてあるお店もそう多くなかったし、何を買っていいのかもわからなかったというのもあって、たまに買ってみては「ふーん…」くらいの印象。

そこである日、思い立ったんですよ。

「じゃあ一番高い日本酒を飲んでみよう」と。

それで日本酒の真価がわかるのではないか、と思ったんですね。さっそく地元の酒屋で一番高そうな4合瓶(720ml)5,000円もするお酒を買ってみたんですよ。

 

これがね、もう本当に衝撃でした。

どこまでもまろやかな口当たり、高級な果物のような上品な香り、極上の時間が幻のようにふわりと消えてしまうキレの良さ。

それまでに飲んできた日本酒はいったい何だったのかと思いましたね。

このとき飲んだものは、昭和63年に現代岩手の名工として県知事表彰を受けた似内理惣治杜氏の作でして、日本酒は酒の芸術品であると確信させられた一本であります。

思えばこのお酒から日本酒にドハマりしてしまいましてね。まったくなんちゅう酒を飲ませてくれたんや……。

ちなみにお酒の価格については後日談がありまして、この純米大吟醸ですが、実は本来の価格は4,000円なんです。

別の酒屋で4,000円で売っていたんですが、なんとこのお店に業者がこっそり買いつけて5,000円で販売していたという。(その酒屋の主人から聞いた)

梵 吉平 純米大吟醸

福井の梵といえば、地酒好きで知らない人はそういないのではないでしょうか。

梵の特徴

  • 蔵内平均精米歩合34%は国内トップクラス
  • アルコール添加なしの純米酒のみ
  • 全てのお酒は長期氷温熟成される
  • 皇室や政府主催の国際的な式典にも採用
  • 『WING OF JAPAN』が政府専用機正式機内酒に指定
  • 賞をいっぱい受賞!(調べ尽くせないほど)

 

この中でも個人的に特に凄いと思うのが、全てのお酒が長期氷温熟成という点ですね。酒によって熟成させる温度や期間がまったく異なるんですよ。

それだけの設備を持っているということも驚きですが、味わってみるともっと驚きで、絶妙な熟成香やまろやかさによってどのお酒にも品格が感じられます。

梵はどれもおいしいですが、一番衝撃を受けたのが『吉平 純米大吟醸』です。

酒の名前が、加藤吉平商店の名から取られただけのことはありました。

このお酒の持つ輝かしさは比類なきもので、どこまでもやわらかく透明感があり、軽やかで上品な芳香、純米としての絶妙なボディ感が素晴らしく、生もと造りという古式醸造でこれほどの上品な味わいになるのかと、ただただ感動させられます。

このお酒は純米大吟醸ではありますが、ぼくの中では究極かつ完璧な純米酒という位置づけですね。

天狗舞 山廃純米吟醸生

かつて天狗舞にハマってた時期がありまして、あるとき金沢の有名な酒屋『酒の大沢』で物色していた際にオヤジさんから「こういうのもあるんだけど、これがまたどれだけでも飲めるやつやぞ」と勧められたのが、この『天狗舞 山廃純米吟醸生』です。

鮮烈でありながらも見事に統制された鮮やかな芳香。

その鮮やかさの奥には、どっしりとした力強さと奥行きのある深味を感じます。

ある酒屋のご主人がこのお酒を「開けて3日ほど置いておくと香りが和らいで、山廃の味わいがふわ~っと出てくるんですよ」と言ってたことがありますが、まさにこの深味や奥行きの部分こそがこの山廃の絶妙なる味わいなのでしょう。

しかし近年、このお酒を見かけなくなりました。

このお酒を久々に飲みたくて売ってそうな酒屋でも見つからず、代わりに『山廃純米大吟醸生』というちょっと格上そうなお酒があったので、それを買って飲んでみました。

この純米大吟醸はとても落ち着いた綺麗な味わいで旨かったんですが、純米吟醸のような鮮烈さは感じられませんでした。

ということで、ついに蔵元に電話して聞いてみました。

すると、

 

「その商品の販売は現在いたしておりません」

 

ガビーーーーン・・・・・・

 

ちなみに後で知ったんですが、美味しんぼにもチラっとこのお酒が紹介されていました。

 


©美味しんぼ

山岡「日本酒の中でも最高の酒です」

 

オイオイ、言い切りよった・・・

 

でもそう言いたい気持ち、よーくわかります。本当に最高でした。

※リンクは山廃純米大吟醸生です

銀嶺月山 純米大吟醸生酒

あるとき友人が山形に出張に行ったとき、日本酒をおみやげに買っていこうと酒屋に入りました。

そこで友人がお店のおばちゃんに色々話を伺っていたところ、「こやつ、通や!」とビビビと感じさせるものがあったのか、おばちゃんから「ちょっと兄ちゃん、いいお酒があるんよ」(と山形弁で)と言われるがまま奥へホイホイとついていったところ、500ml瓶に入ったお酒を勧められました。

かなりのお値段だったそうですが、「希少っぽいしせっかくの機会だから」ということで購入。

「じゃあ集まってその酒で飲もうぜ!」ということで、色々肴も買い込んで友人宅に集まりました。

いよいよ酒をお互いのぐい呑へとそそぎ、それぞれに杯をかたむけます。

 

そして、黙りこくる2人…

 

あまりにも鮮やかで、旨くて、お互いに言葉にならなかったのです。

用意したこれらの肴では、この素晴らしい酒に不釣り合いなことを我々が悟ってしまったので、酒の味をなんとか心に刻み込むためにそれこそ必至に、真剣に、黙々と味ったのでした。

(お酒を飲んでいると食べ物が食べられないので、いったん冷蔵庫へ退避させられました)

 

そのお酒は、鮮烈で、色鮮やかながらバランス感覚にも優れ、光の当たる部分は眩しく、そして影の部分もまた光のようでもある。

これはまるで、厳しい山形の冬のすべてをこの一本に封じ込めたかのような、大自然の大いなる広がりを感じさせるものでした。

なんていうか、甘いとか辛いとか、コクやキレがどうとか語る気にならないお酒です。このお酒にはそれだけの説得力がありました。

近年、このお酒が気になってたまに思い出してはチェックしてるんですが、どれだけググってもどうにも情報が入ってきません。

 

ええ、また電話して聞いちゃいましたよ!

 

「まれに流通する可能性はありますが、現在の定番商品の中にはありません」

 

ズコーーーーッ!!!

 

しかし、天狗舞よりは希望が持てそうな内容に感じましたよ。(ポジティブ)

もうこうなったら毎年チェックしちゃいまっせ!!

※紹介したものとは違う商品リンクです

まとめ

旨い酒が手軽に飲める時代になった一方で、「作れなくなった、作らなくなった」お酒もまた存在するのです。

「これだけ旨いんだから毎年作ればいいじゃん」と我々消費者は気軽に考えてしまいがちですが、「旨い酒は、金さえ払えば飲める」というものではなく、酒蔵の、蔵人たちの、杜氏の情熱と技術の結晶であるということを、よくよく肝に銘じなくてはいけませんね。

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