こんにちは、富山人あるのん@_arnon_です。
今回ひょんなことからとあるイベントに参加させていただくことになりました。
富山県内で創業200年を超える老舗の酒造会社「玉旭酒造」主催の「玉旭田田植会@八尾町桐谷」というイベントです。
この田植え体験会を一言でいい表すならば、「皆で植えて育てたお米でお酒を醸しちゃうぞ~!」ということになるのですが、日本酒好きとしてはとても興味深く意義のあるイベントではないかと思います。
しかもこの田植体験会から造られる日本酒は通常のものとは異なり、お酒を醸すときに必要な酒母(酒の酛)をそのまま瓶に詰めたものという珍しいもので、その名もズバリ「MOTHER」という銘柄の日本酒になります。
一路出発
この日の朝はかなり強めの雨が降っていました。「小雨決行」とはなっていますが、果たしてこの雨で本当に開催できるのかどうかかなり不安。でもSNSには特に何も発信されていないようなので、とりあえず現地に行ってみるしかない。
集合時間は9:30に現地集合ということなので友人宅に集合し、「アレクサ、鬼滅の刃」と車に話しかけて出てきた謎のアニメを見たり、途中で道を間違えたりしながら八尾の山奥へと入っていきます。
ところどころすれ違えないような道もある厳しめの山道をひたすら進み、集合時間から遅れること数分、ようやく現地に到着。
このときには雨がやんでいて、なんなら青い空まで顔を出してくれました。へへ、日頃の行い良すぎっしょ。
現地には桐谷地区のランドマークであるアサヒツインドームズがあり、周囲にはのどかな田園風景が広がっています。
お、多分あの集団かな?
まかり間違って「桐谷ハイキング倶楽部」とかの集まりだったりしたら田植どころかさらに山奥に行っちゃいそうなので、ここは慎重に伺わざるを得ません。
友人を発見してホッとしたところで無事受付を済ませ、参加費として1,000円を支払います。
ここだけ聞くと「え!?田植えをするのにお金払うの?」と思う人もいるでしょうが、田植え後に素敵なお土産がいただけるということで実にお得すぎる参加費となっています。
参加者には酒屋や飲食店関係者もいらっしゃるようですが、一般公募から参加している人もいるということで、この日は総勢30人ほどの人が集まりました。
この田植体験会は毎年行われていたそうですが、昨年のこの時期は富山も緊急事態宣言が発令されていてやむなく中止となっていただけに、今年の開催が関係者らにとって感慨深かったことは想像に難くありません。
玉旭田植体験会2021
玉旭酒造の代表玉生さんより田植えについての説明がはじまりました。
苗かごを腰に装着し、その中にまとまった苗を入れます。
そしてあの六角形の・・・ 川に沈めたら魚とか取れそうな謎の器具もご登場。
使用される苗は富山生まれの酒米「雄山錦」で、酒米の「ひだほまれ」と「秋田酒33号」を人工的に交配させて誕生した酒米です。
雄山錦は心白の割合が多くタンパク質含有量が少ない上に、稲が太くて倒伏しにくいという優れた酒米の特徴を兼ね備えています。
田植えスタート
さあ、田植えがはじまりますよ。
ぼくも長靴にジャージでやる気満々!
田植えはまず、先ほど説明されていた謎の器具を転がすところからはじまります。
この器具は「枠まわし」というそうです。
枠まわしとは画像編集ソフト的に表現すると「グリッドを表示する」的な意味になるかと思いますが、つまり六角形の木枠を転がして印をつけることで苗を植える位置をわかるようにするためのものです。
しかし、これが・・・
なかなかの・・・・・
熟練度を要する作業のようで、思ったようにまっすぐ進まないし中腰で疲れるしでかなりの重労働感がありますね。
田植えはもちろんすべて手植えで行われます。
手持ちの苗がなくなったら外側にいる人から苗を投げてもらったりするのですが、これは投げるほうにも高レベルなスローイングスキルが要求されます。
子どもたちも頑張ってます。えらいな~!
オオタニサーンに負けじと二刀流植えを披露する人も。
田植えの長靴について
「当日必要なもの」の中に長靴があったので、富山人としてはそりゃ積雪のときに履いていた長靴を持って行くじゃないですか。
ところが・・・!
この雪用の長靴で田んぼに入ると・・・
雪国仕様の長靴で田植えするとこうなります。 pic.twitter.com/fXYnFVysI0
— あるのん☘富山のグルメとブログ (@_arnon_) May 11, 2021
そう、靴の形状がふっくらしていると水田の泥が絡みついて歩けなくなるんですね。
ぼくも似たような長靴だったので、図らずもまったく同じ所作であったことをここにご報告させていただきます。
しかもこの田んぼはまだ浅いほうなので、これでもまだマシなほうなんだとか・・・ ちゃんと水田用の長靴というものがあるそうですよ。
なので、裸足で田んぼに入ってる人も多かったです。
だいぶいい感じになってきました。あともうちょっとだ!
最後の最後の仕上げを皆で固唾を飲んで見守っています。
田植え開始から約2時間。これにて田植えが無事完了いたしました!パチパチパチパチ
どうかこの苗が順調に育ってくれますように。
ちなみにこのサイズの田んぼで30kgの米俵が3俵ほど収穫できるそうですよ。
田植え後のお楽しみポイント3選
- お土産の玉旭本醸造アマビエラベル
- 嶋杜氏お手製インドカレー持ち帰り
- MOTHER引換券がもらえる
杜氏の嶋さんはクックパッドのページを持ってるほどの料理上手。レパートリーの多さもさることながら、その辺にあるもので上手に作れてしまうというのもまた料理上手の証。
以前いただいたことのあるレンズ豆のカレーはとっても日本酒に合うカレーでしたので、今回の緑色のカレーもとっても楽しみにしていました。
カレーには甘めの日本酒が合うと聞いていたので、ごく一部の酒屋さんでのみ出回っているMOTHERを運良くゲット。
アルコール度数も12%とちょっと低めで甘酸っぱい味が白ワインっぽいんですが、日本酒らしい芯の通った酸も持ち合わせていて抜群の包容力を感じさせます。
さすがおMOTHERさん。

スパイシーなのにクセのない素直なおいしさ
田植えのあとは少人数でプチ慰労会。
今回のイベントでいただいた「MOTHER引換券」は今回植えて育った稲で醸される『MOTEHR』720ml瓶1本と引き換えることができます。
まったく楽しみすぎて、引換券は死んでもうしなかすわけには参りませんね。
ぼくのような日本酒好きにとって「飲む」以外のどこでお酒と交わえるのはありがたいし、大勢で一つの目的に向かって何かをやり遂げるというのは価値のあることだと思うので、今回はとても貴重で楽しい体験をさせていただきました。
今後もこのような意義のあるイベントが続いていくことを願ってやみません。
もしこの田植え体験会に興味を持たれた人は、来年も開催されるのであればの話にはなりますが、ワンチャン参加されてみてはいかがでしょうか。
コメント