ども、富山人あるのん@_arnon_です。
金沢どころか北陸でも最大規模という繁華街『片町』。ひょんなことから夜の片町に単身置き去りにされてしまったあるのん。さっそく途方に暮れました。
この日はGWのまっただ中ということもあり、人がすごく多くてどのお店も混んでいます。お腹は既に膨れていたので、以前行ったことがあるBARなら一人でも行けるなと思い行ってみたのですが、残念なことに今は休業中でした。
片町の裏通りのさらに奥へと入って行くと、やたら目を引くレトロな建物がありました。
なぬっ!?やきとり横丁!?
見た感じ小さいお店が集まって、ちょっとした飲み屋街のようになっています。焼き鳥に目がないあるのんなので、これは試してみないわけにはいきませんわ!
・塩とタレがある場合、初めてのお店では必ずタレで注文
・レバー、つくね、タレの味で店のレベルを判断
・ナンコツはやげん派
・せせりがあったら必ず注文←既に単なる好み
やきとり横丁
ではさっそくお店を物色してみよう~!!
なんという細い路地。お店がところ狭しと密集しています。おもしろいな~
ん…?
おや…!?
あ、あの……
見た感じ、焼き鳥屋なんて全然ないんですけど!?
いったいどういうことなの!?…ふむぅ、まあとりあえずどこか入ってみようか。
お腹はいっぱいなので、このやきとり横丁で唯一のBARにするか。通り沿いに面した『月うさぎ』に入ってみることに。
はじめてのお店って、この入る瞬間が一番緊張しますね。「マスターがとっつきにくい人だったらどうしよう」、「値段がやたら高かったらどうしょう」、「常連ばっかで一見に厳しいお店だったらどうしよう」など、そもそも人によって合う合わないもありますし、たとえ事前に情報を得ていたとしても入ってみるまではわからないもんなんですよね。
月うさぎのマスターは物ごしもやわらかく、やさしいおっちゃんという感じがファーストコンタクトで伝わってきたので、瞬時に安心することができました。
能登のお酒『宗玄』をいただいた後に、この新潟の大吟醸をいただきました。大吟醸を冷やで出すお店ってちょっとないので嬉しかったですね。(冷や=常温)
赤ワインも常温か軽く冷やすかして飲みますが、そうするのは本来の味わいを楽しむためで、日本酒も一緒だと思うんですよ。上越のお酒にハズレなし!!
このお店のマスターからやきとり横丁に関して、とても貴重なおはなしを聞くことができました。
・どのお店もカウンターのみで、5人くらいで満席
・昭和二十年台からあり、金沢でも一二を争う古い飲み屋街である
・駅前での屋台営業が禁止され、やきとり横丁ができて1箇所に集められた
・2階は蚕の飼育所だった(現在は倉庫)
そしてさらに、
壁のような屋根のような壁に、店の名前が書いてあります。
輝ちゃん、清さん、まり子、山ちゃん、あい子、滝、みきやん、きみこ、みちのく、ちよ子、のぶちゃん。
これらの名前の店舗は、既にもう1軒も存在しないのです。それだけ昔からあるのならそりゃそうだろって話もありますが、当時そのまんまの状態で21世紀の今までほぼ変わらずに存在できたというのもなんだか面白いですよね。
この中で『みきやん』だけ微妙に抵抗しなすった跡が感じられます。みきやん頑張った!しかしこれらの名前を見ていると、現代にも普通に使われている名前もあるというのになんだか時代を感じるというか、焼き鳥屋というよりはスナック連合といった趣ですね。
他にも楽しいお話が聞けました
4人座ったらいっぱいいっぱいのこのお店に、なんと12人も入ったことがあるとか。椅子など出せるものは店外へ出したそうで。もういっそのこと、人間が店外でいいんじゃないかと思ったり。
他にも、旅行で金沢にやってきた外国人ファミリー。たまたまこのお店にやって来て店内に飾ってある時計を見るなり「なんでこの時計がここにあるんですか?」と。続けて「この時計はわたしがデザインしたものなんですよ」なんて話が。そしてこの外国人、「これから滞在する8日間、毎日来ます」なんて言っておきながら、滞在した8日間、本当に毎日通い詰めたというハートフルストーリーに全あるのんが泣いた。
日本人ですら飲み屋での「またくるよ~(ヘラヘラ)」なんてまったくアテにならないというのに、いやぁ実に素敵なファミリーじゃないですか。
そして、日本酒好きのぼくが一番惹かれた話がこれ↓
長野の酒蔵のおばあちゃんが大安の日にしか蔵出ししないという『早朝しぼり』。しぼった翌日にはお店に届くとのことですが、その際に蔵の仕込み水とおばあちゃんが漬けた沢庵も送られてくるとのこと。
蔵の仕込み水ですが、これはお酒の度数が19度と高いので水を1滴2滴垂らすとマイルドにおいしくいただけそうですね。ミネラルウオーターではなく、わざわざ蔵の仕込み水ってところがなんとも粋じゃないですか。そして蔵のおばあちゃんが漬けた沢庵!!BARで日本酒に水を1滴2滴垂らしつつ現地でつくられた沢庵といただくなんて、こんな風流なことがありますかい!
これらが味わえるのはお酒が出来上がる真冬の時期だけと思われますが、ぜひぜひこれを味わいにまた来るちゃね~(ヘラヘラ)←いや本気ですってば!
やきとり横丁、焼き鳥屋はないけど味はある。こういう造りは今やとてつもなく貴重なので、いつまでもこのまま残っていてほしいものですね。
月うさぎ
住所:金沢市木倉町6-4
電話:076-225-7550
定休日:ほぼ無休
コメント
コメント一覧 (4件)
こんないい店に行ってたんですかw
外国人ファミリーの時計のくだりいいすなぁ♪ こういう話に目が無いっす。
タカキさん、コメントありがとうございます!
あなたも行ってみてくれていいのよ^^このやきとり横丁はネットでも有名なスポットなんですね~
お酒の取り扱いって
実は難しいそうですね。
私の親父はお酒が好きで
おまけにうんちく好きなので
一緒に旅行に行くと
やたらと語ってきます。
旅先のこう言う酒場で
烏龍茶片手に親父の話を聞いてる
そんなことを思い出して
勝手にほっこりしちゃった記事でした
いいねー!!!
コメありがとん~!!
そう、ワインや日本酒って難しいんですよ。
蒸留酒はまあいいとしても、
封を開けた上質の醸造酒は酸化が進むので扱いが難しいのん。
だから普通は冷蔵保存してるんだけどね。
そう、旅先でBARに入ってみるのも楽しいものです。
その土地のディープなお話が聞けるのも旅先のいい思い出になりますね。
今度ぜひどこかの旅先でどうぞ(^-^)