先日、富山市の山王祭りに行ってきました。
山王祭りは最盛期の屋台の数が約1,000店、現在も600~700ほどの出店があるとのことで、全国でも上位に入るであろう屋台の多さも特徴のお祭りです。
今回屋台群をじっくり見て回ったのですが、ある傾向に気付かされました。そう、昔良く見かけたあのお店がなくなってるんですね。
今回はかつてどこにでもあったのに今ではとんと見かけなくなった10店を挙げていきたいと思います。
もしかしたら他の地域には今も普通にあったりするかもしれませんし、なくなった屋台はもっと色々あるんでしょうけど、個人的に特に印象に残っているものということでよろしくお願いします。
10位. ねり飴
初ねりあめ pic.twitter.com/BHgZMzJHJG
— 佑朱 (@yamada_syurekku) 2018年5月28日
わり箸2本で練って食べるやつですね。ぼくの子供時代にあったのは水飴と砂糖くらいのシンプルなものでしたが、普段食べるお菓子にはない面白味があって屋台で買うのが何となく好きでした。
単価が安すぎるのか時代にそぐわないのか、今回見かけることはありませんでした。
9位. あんばやし
コンニャクの日だから。あんばやし。 pic.twitter.com/ViDn8hj12x
— (*´꒳`*)ち。 (@onigirichiaki) 2018年5月29日
あんばやしとは富山の郷土料理で、薄く切って串に刺した三角のこんにゃくに、甘辛い味噌だれをかけたものです。
屋台で売られるあんばやしの最大の特徴はなんといってもルーレットを回して本数が決まるところにあります。
少なくて7本、一番多くて15本というのが一般的だった気がします。当たった本数が少なくてもオマケしてくれたりもありました。
今回見て回って「あんばやし見かけなくなったなぁ」と思っていたら、実はあんばやしの屋台があったと後日知って驚きました。
山王さんで富山名物あんばやしのルーレットやったよー。
8本だったけどおまけで10本にして貰ったよ。やったね☆
美味しかったよ!
お店のおねーさまに宣伝してね♡って言われたから上げとくねw
みんな!あんばやしはここで!#山王さん #山王祭り pic.twitter.com/KEmr0TRIhX— 絶望少女.@オパイぺちゃ美 (@showjyo2525) 2017年6月2日
どうやら一部の周りきれなかったエリアにあったようです。どうも失礼しました。
とはいえ、昔に比べたら激減しているのは間違いないでしょう。
8位. うなぎ釣り
関西で多く見られるといううなぎ釣りですが、山王祭りでも見かけたことがあります。見た目のインパクトはすごかったですね。
1回500円~1,000もするという少々高級な遊びですが、うなぎは重いしクネクネするしでそう簡単に釣れないであろうことは想像に難くありません。
それだけに釣り上げた喜びはひとしおでしょうが、釣った瞬間我に返りそうです。
「この後、どうすりゃいいの?」
うなぎは串打ち3年、裂き8年、焼き一生と言われるように素人にそう簡単に処理できる魚ではありませんし、血には毒があるんですよね。
焼けば無毒化されるとのことですが傷口や目に入ると大変なことになりますし、やはり釣り上げた以上は責任を持って調理の修行していただきたいと思います。
うなぎさん、それまでに寿命を全うできればいいですね。
7位. ひよこ
昔はカラーひよこ欲しくてたまらなかったなー!💦 pic.twitter.com/YjloBDipPi
— ちゃも (@CHAMOKKORIN) 2017年4月5日
「メスのひよこだよ~卵産むよ~」と言われて買ったのに、しばらくして立派なトサカが生えてきたなんてのはまだいいほう。
カラーひよこなんてのもありましたよね。カラーひよこはスプレーで色付して強烈な温風で乾かすので、ひよこにかかるストレスは計り知れないものがあります。
それを考慮してかしないでか、驚くことにスプレーで塗らないカラーひよこも登場しました。
生まれた瞬間から色がついてるんですが、いったいどういう理屈でそんなことができるのか。
まさか遺伝子を……なんてコストのかかることはもちろん行われるはずはなく、なんと、卵のときに注射器のようなもので過酸化水素、アンモニア、食品着色料などを注入するのだそうです。
このようなことをしたら寿命を縮めるとしか思えないのですが…。
いやはや恐ろしいですね。
フィリピンでは今もカラーひよこが売られているようです。
6位. 宝釣り
紐を引っ張ると紐とつながっている景品が取れるというものでしたが、あまりいいものが取れた試しはないですよね……。
近ごろ宝釣りを見かけなくなったということは、ユーチューバーたちに狙われたのでしょうか。
5位. うずら
屋台ではひよこだけでなく、うずらの雛も売られていました。くじ引きの景品としてもあったようです。
ぼくが小学生のときの話ですが、何を血迷ったか買ってしまったことがありましてね。
その翌日に学校から帰ると、雛はもう死んでいました。
まだ小さい雛なのに家には日中誰もいないし、元々弱っていた可能性もあるしで、うまく育つはずがありませんでした。
泣きながら木の元に埋めたあの頃の記憶が蘇って、ちょっと切なくなりました。
4位. くじ
今日、春日市があるということなので、僕といっしょに祭りくじを買い占めてくれる人居ませんか?
テキ屋のおっちゃんを困らせましょう。 pic.twitter.com/Lf9N2jBwxM— ⊿ のすが ゆめと⊿ (@nooos613) 2017年5月18日
昔はどこにでもあった屋台のくじ。景品に最新ゲーム機本体などやたら目を引く豪華なものがあったりして、挑戦しては夢敗れる少年少女たちが後を絶ちませんでしたね。
過去には、当たりのないくじを引かせたことが詐欺にあたるとして、くじを売っていた者が逮捕されたという事例もたびたびあったようですが、最近では何といっても有名ユーチューバーのヒカルさんによる屋台のくじを全て買い占めるという動画が大きな話題になりました。
今回くじや宝釣りを見かけなくなったのは、もしかしたらその辺も関係してるのかもしれませんね。
その代わりというか、福袋をあちこちで見かけました。
まあこれも怪しいといえば限りなく怪しいのですが…。
ちなみによく語られることに、景品表示法の5,000円未満の取引には20倍までの金額の景品が認められている。つまり、300円のくじで景品として許されるのは6,000円までというのがあります。
しかし屋台の場合は料金と景品が直接取り引きされるので、景品表示法には当てはまらないということです。
でも当たりが入ってないのを知りつつくじを販売するのは、もちろん詐欺行為になります。
3位. 金魚すくい
誰もが子どもの頃に1度はやったことがあるのではないでしょうか。
ぼくもご多分に漏れず子どもの頃に何度もやったことがありますが、すくうことができればやはり嬉しいし、失敗しても金魚がもらえたりするんですよね。
でも、魚を育てる環境も知識もないのでほどなく死なせてしまうのです。
金魚すくいといえば夏祭りの定番中の定番だと思っていましたが、今回1店も見かけることはありませんでした。
小さい魚って鳥などに比べると命が軽く見えてしまいがちですが、やはり生き物なのです。
「遊戯なんかで生命を粗末に扱っていいわけがない」という世相を反映した結果なのかもしれませんね。
2位. 型抜き
型抜きin裸押合い祭り
さむかった pic.twitter.com/VgVzgCJJZA— こわだ (@MinoriWada36) 2017年3月3日
昔はどこにでもありましたけどね。これもまったく見かけませんでした。
不安定で揺れる台、すぐに割れる型、完成してもいちゃもんつけられて割られるなど、あまりいい思い出がありませんが、上手い人は立て続けに成功させることができたみたいですね。
その裏技としてつばを付けて湿らせるなどがあるそうで、水分を少しつけたり表面の粉を落とすと割れにくくなったりするとのことですが、いやあ~当時そんなことはつゆほども思いもつかなかったですね。
そういう発想ができる人は、大人になっても世の中をうまく渡り歩いている気がします。
1位. 見世物小屋
「見世物小屋の立つ縁日 1」
夏を迎え今年もお祭りの季節がやって来ました。賑やかな祭囃子が聞こえて来ます。たこ焼き屋やお面屋など、様々な屋台が境内に立ち並びます。今日は子供達も夜遊びが許される日です。ケンちゃんもお小遣いを握りしめ、友達と楽しそうに出かけて行きました。 pic.twitter.com/4TIWhZMTSI— 山本 高樹@仕事受付中 (@kahu2017) 2017年7月3日
山王祭りでも日枝神社の構内にありましたよね。もちろん既に今はありません。
お店の大きな看板がやたらおどろおどろしい雰囲気で、小屋に入らなくとも印象に残っているという人は多いのではないでしょうか。
ぼくはかつて1回だけ親に連れられて入ったことがあります。
お店の看板には大きく半人半獣の絵などが描かれており、親には「○○さん(親しい親戚)とこには内緒だよ」と言われ、これから何か悪いことをするような、でも好奇心ですごく見てみたいような、やたら興奮したのを覚えています。
まあ中はですね…ヘビといちゃいちゃする女性がいたりとかで、なんか完全に看板負けするような内容でして、おもっくそ拍子抜けしました覚えがあります。はぁ…
まとめ
今回屋台を色々見てまわって、昔は普通にあったものが今ではなくなってたり消えかけだったりしているのを目の当たりにして思ったこと。
なんか面白くねえ
屋台って食べたり飲んだりも楽しいけど、うさんくささや怪しげな部分もまた縁日の屋台の魅力だと思うんですよね。
子どもにとって大人は抗うことのできない絶対的な存在であり、その絶対的な大人が子どもに面と向かって騙しにかかってきたり、理不尽に晒すというのは普段の生活の中ではちょっとないことです。
そういう体験を通じて子どもは、世の中が綺麗ごとだけで成り立っているわけではないということを感じていくのです。
別に露店の肩を持つわけではありませんが、ただモノを売るだけというのはちょっと物足りない気がしますね。
とはいえ、やはりこのご時世なので生き物の生命を弄ぶことは許されないでしょうし、また当たりもないのに当たるように見せかけた詐欺行為も許されることではありません。
今の時代に合った新しい屋台の遊戯のありかたがあるのではないかと思う一方で、昔ながらの屋台も残っていてほしいという気持ちは皆さんもお持ちではないでしょうか。
だけど、いくら懐かしがってみたところで売上がなければ『カール』のように淘汰されてしまうのは致し方のないことなのです。
さあ、祭りに出かけんまい!!
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コメント
コメント一覧 (6件)
やっぱり地域差あるのかこっちでは半分くらい見た事無いですね。
自分の所はビー玉を転がして入った所で大きさが決まる試験管に入った怪しいジュース屋台がありましたね。
型抜きは裏技を使って要領良く子供ながらに稼がせて貰いましたw
あ、そうなんですね。
その試験缶ジュースは存じませんでした。
石川と富山でそんな違うもんなんですね。
全国を渡り歩いてるから地域差は少ないのかなと思ってましたw
いや~流石ですね^^
タカキさんはどちらかというとテキ屋側っぽいんですがw
あっ!!見世物小屋入ったことあるある!!
あたいの時は確かぁ~
体が牛で顔が人間の夫婦!!その時は恐る恐る入ったなぁ
けど!ちゃまと一緒wwww
ヘビと戯れてるお姉さん・ポンプ人間(ツルピカ頭のおっちゃん)
最後になんと!なんと!!チワワの芸・・・・・・・ダマサレタァwww
でも!いつからだろぅ?
お化け屋敷も見世物小屋もビックリハウスもなくなった!
因みにカールは!あたいのところは大丈夫なんよぉ
だって地元に工場があるもん٩(๑❛ᴗ❛๑)۶イエェェイ
え、あるんだw
しかも体が牛で顔が人間の夫婦て、もしかしたら同じ物だったりしてw
内容もなんか似てるしw
でもチワワはなかったなあ~www
そう、気がついたらいつの間にかなくなってたね。
地元にカール工場があるとは…。
じゃあいつでも、できたてホヤホヤの新鮮なカールの刺し身が食べられるわけですな(*´ω`*)
カラーひよこ。染料は身体に毒なので、今でいうと動物愛護団体から訴えられるよ。
動物が可哀そうさん、こんにちは。
今は見なくなりましたね。
寿命を縮めるほどの無茶な着色をするということなので、不幸なひよこが少しでも減ったのであれば喜ばしいことです。