富山県 最新積雪情報

道路に雪を捨てるのは危険!道路法・道路交通法に抵触しますぞ

雪国にとっての積雪というものは、子どもたちは喜ぶかもしれませんけど、大人には「白い天使のような顔をした悪魔」に見える人も少なくないのではないでしょうか。

緊張しながら走るガッタガタの道路。あんなにゆっくり走っているのに、運転であれほど疲労するなんて・・・ 雪のない土地の方には想像もつかないことでしょう。

普段なら余裕の10分~15分の距離が、雪が積もり道路が凍ると果てしなく遠くの距離に感じるのです。

やがて、道路に雪がなくなってきた頃、ある人為的現象を見かけることになります。それは、見かけるたびに不穏な気分になるアレのことです。

そう、雪を道路に捨てる行為です。

もしかしたら道路に雪が積もってるときも捨てられているのかもしれませんが、そのときは正直わかりません。でも、道路から雪がなくなると一目瞭然。

道路に雪を捨てるというのは大変危険なことであると同時に、道路法や道路行通法、さらに各都道府県が定める公安委員会規則(道路交通法施行細則)に抵触する行為となります。

道路交通法には、各都道府県が定める「道路交通法施行細則」なるものも存在します。

交通事情はそれぞれの都道府県によって異なるものがあるからです。そこで、北陸3県の道路交通法施行細則から道路に雪を捨てる行為の部分を抜粋してみました。

北陸3県の道路交通法施行細則

富山県 道路交通法施行細則
(道路における禁止行為)
・交通の妨害となるような方法で、道路上に氷雪を捨て、又はたい積すること。
石川県 道路交通法施行細則
(道路における禁止行為)
・みだりに交通の妨害となるように道路に泥土、汚水、ごみ、くず、氷雪等をまき、又は捨てること。
福井県 道路交通法施行細則
(道路における禁止行為)
・交通の妨害となるような方法で、みだりに氷雪を道路に捨て、またはたい積すること。
北陸3県以外もいくつか確認してみたところ、新潟長野も同様に禁止行為とされていましたし、普段雪の降らない地域であっても積もったときに道路に雪を捨てることは大変に危険な行為です。 

雪を道路に捨てたときの罰則

違反した場合は三月以下の懲役又は五万円以下の罰金(道路交通法第百十九条十二の四)となります。 

少々の雪であればそう厳しく追求されることはないかもしれませんが、もしそのことが原因で不幸にも事故が起こってしまったらどうなるでしょうか。

 道路に雪がないとなれば、自動車はそれなりのスピードで走行しますからね。

 
通過する問にもしスリップしたら?
 
バイクだったら?
 
見通しが悪かったら?
 
横から人や車が飛び出してきたら?
 
雪を捨てた行為によって事故になったなら、刑事罰を受ける可能性は高いでしょうし、民事上の損害賠償責任を負ってしまう可能性もあるのです。

世間の認知度が低いのでは?

今までに見てきた印象でいうと、道路に雪を捨てる人は年配の方が圧倒的に多い印象です。

もしご家族がこのような行為をしていたなら、どうか止めてあげてください。

そもそも、この雪捨て行為を違法と知っている人がどれだけいるのでしょうか?この行為に対する自治体のアナウンスを行っている地域もあるそうなのですが、ぼくは聞いたことがありません。皆さんは聞いたことがありますか?

おそらく、もし不幸にも犠牲者が続出したならば声高に叫ばれるようになるのでしょうが、そうならないようにも、まずは「道路に雪を捨てる行為は違法なんですよ」と、テレビや大手メディアなどからもっと世間に認知してもらう必要性があるのではないでしょうか。

 
  

道にまいておけば溶けるのも早かろう」

「道にまいておけば車が踏み固めてくれるだろう」

このように何気なくやってしまっているのではないでしょうか。

車に乗ってる人なら誰もが一瞬緊張し、いい気持ちはしないはずなのですが、普段車に乗ってそうな人がこの行為を行っていることに、昔ながらの習慣めいたものを感じずにはいられません。

雪を捨ててもいい場所

雪を捨てる場所ですが、道路はもちろんのこと、実は川や用水路もダメなんです。

用水とかよく蓋が開くようになってて、そこへ雪をドコドコ流し込んだりしているのを見かけますが、雪を大量に入れると水の流れが変わったり氾濫してしまう危険性があるとのこと。

下水道に捨てるのはもっと駄目で、「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」となってしまうのです。 じゃあどこに捨てたらいいのかというと、基本的には自宅の敷地内と、市区町村が定める雪捨場のみとなっています。(雪が滅多に降らない地域では定められていない場合もあります) 

はーっ、春の訪れが待ち遠しいですねえ。

 

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コメント

コメント一覧 (10件)

  • わかりますー。

    たまに積み上げるような感じで道に出す人もいますが、本当に危険です。最小限度にとどめておいてほしいですね。

    なお富山県が割と詳細に規定しているのに対し、石川・福井では「みだりに」という表現を使っています。わたしはマリンスライムなので法律は専門ではないんですが、これって「正当な理由がなければ」って意味だったりします。どうしても…という場合は大目に見てもらえますが、それでも交通の妨げにならないようにしてほしいですね。

    あと、仰る通り川も捨てたらダメです。ただ、地域によっては流雪溝っていうものが整備されていまして。排雪のために整備されたものですので、ここは例外です。(捨てるにしても、時間とか指定されるとかあるみたいですけどね)

    流雪溝の参考資料(新潟県 長岡地域振興局)
    http://www.pref.niigata.lg.jp/nagaoka_seibi/1195402268729.html

    • 道路に捨てられた雪の上を、自分が車で通過したらどう思うかを考えたら想像つきそうなものですが、「昔からやってるから」「皆がやってるから」でなんとなくやってしまうのは少々残念な気持ちになりますね。
      もっと声高にアナウンスしていただきたいものです。

      流雪溝という単語を初めて目にしました。
      確かに雪を捨てることに特化した用水は、これまで何度となく見たことがありましたがちゃんとそういう名前があったのですね。

  • 家の前に融雪装置もなく、グレーダー除雪車が家の前に雪を山盛りにしていく場合はどうしたらいいだろうね…
    それをどかして車を出すだけで2時間かかったというのに。

    • 確かにそういう話はあちこちから聞きますが、
      残念ながらそれはどうしようもないですね…
      除雪車が入るか入らないかの2択になりますので、自分の敷地に無断で雪を捨てているとかいうのでなければ、受け入れるしかないでしょうね。

  • 道の脇に積み上げられた雪で、見通しが悪いため、また、道幅も狭くなっていたため、交通の妨げにならないよう気をつけ、少量づつ 雪を路上に捨て、溶かしました。
    積み上げられた雪も行政で片づけてほしいですが、人出の確保と機械も もっと必要で お金もかかります。
    自然に溶けるのを待つしかないのですかね。

    • 交通の確保が最優先でしょうから、脇に積み上げられた雪まではとても手が回らないでしょうし、そもそもそこは重要視していないと思われますね。
      確かに道路の脇に雪が積み上げられていると見通しが悪くなり、車が来ているかどうかが判断しにくいケースも多々あると思われます。
      しかし、そこまでの積雪は一時的だと思うので、慎重に慎重になんとか耐えるしかありませんね。

  • 市役所から2021年1月のような大雪で雪の捨てる場所がなくなった場合は融雪の上に置いて良い
    と確認を取っております
    もちろん自宅敷地ではなく公道の雪ですが
    これが出来ないと住人による除雪が出来なくなるので融雪が追い付かなくなった住宅街等では車両の通行にも支障が出ます
    道路の除雪に協力下さいとお願いされました
    住民トラブルがあったので警察にも聞いていますが、出来るだけしないようにとは言っているがやむを得ない場合もあるとのことでした

    • 774さん、こんにちは。
      市役所や警察等の公の機関としてはなかなか断言しづらい案件のように思いますが、公道の雪であればそのようなことが可能ということなのですね。
      といっても都道府県や各市町村によって違いはあると思われますが。
      一市民としては、積極的に発言していただけたら助かるのですけどね。

  • この記事のお陰で少し気持ちが楽になりました(。-人-。)
    ただ長年このことで周囲から攻められ心労で早死にした両親は…
    他界したあと役所も法務局、警察などに相談しても、責め立てた人たちに対して何も指摘や助言してくれなかった…と思うと悔やんでなりませんが…
    それでも、雪の季節がやってくる今の時期になると、これまでのトラウマで憂鬱になってましたが、これからは堂々としていようと思います。感謝(。-人-。)

    • どうも、こんにちは。
      状況がよくわからなくて申し訳ありません···。この記事が少しでもお役にたったのであればぼくとしてもとっても嬉しいです!

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