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【常夜燈 豊崎本家】美味しんぼで有名な大阪のおでんの名店に行ってみた

こんにちは、富山人あるのんです。

大阪に行くことがあったらぜひ行ってみたかったお店があります。そのお店はかの有名な「常夜燈 豊崎本家」というおでんのお店。

なぜ有名なのかというと、人気グルメ漫画美味しんぼに2度も掲載されていて、しかも106巻では「偉大なる名人・名店 常夜燈」というタイトルで詳細に紹介されているのです。もちろんぼくはこの106巻を持っています。

そして、なぜ美味しんぼにおでんのお店が2度も登場しているのかというと、出汁や素材にこだわっているのはもちろんですが、一番のウリは「おでんダネをほぼすべて自作している」点にあると思います。

おでん好きとしては今回大阪に行くというこのBIGチャンスを逃すわけにはいきません。大阪滞在初日にお店の開店時間に合わせて予約を入れたので、他の予定はその妨げにならないように調整していきます。あ~楽しみ♪

かんさいだき 常夜燈 豊崎本家

大阪駅から徒歩20分弱。繁華街のネオンが徐々に減っていき、静けさが辺りを包み込んだ頃にそのお店は見えてきました。

地図で見ると近いように見えて、意外と駅から距離がありように感じました。

ここのスタッフは大阪弁しかしゃべれまへん!?

こ、これは・・・

これが、オオサカンジョークってやつか・・・

店内に入ると、4人がけのテーブルが3つにカウンター席が4つということで「意外にコンパクトなお店だな」という印象を受けました。

メニュー

正直、このメニューを見て衝撃を受けました。

事前におでんメニューは調べてきましたが、よくよくメニューを見てみるとおでん以外のメニューがなんもねええええ!!!

他には茶飯と漬物があるくらいで、メニューがほぼおでんオンリーという内容は驚きを禁じえません。しかもおでんも単品でというよりは、全おでんダネがセットになった「かんさいだきセット」のみという潔さ。

ビールはエビスオンリーで日本酒も兵庫県「仙介 特別純米酒」の一種類だけ。こんなシンプルなお店あるぅ!?

ということで有無を言わさず「かんさいだきセット」をいただくわけですが、一人前を2人で分けあって食べてもいいか聞いてみると快くOKしてもらえました。少食ですいません・・・

料理の撮影に関してですが、他のネット記事を見ると「このお店は撮影禁止」ということらしく、でも簡単には諦めたくないぼくとしては恐る恐る聞いてみると・・・「店内に飾ってある人が写ってるもの(集合写真等)以外なら大丈夫ですよ」ということでした。

良かった・・・このブログ始まって以来の「誰も得しない文章オンリーの食レポ記事」が爆誕してしまうところでした。

「このお店のすべて」と言うべきおでん鍋の写真も撮らせていただけました。

寒くなってくるとテレビ局の取材依頼もちょいちょいあるそうで、そのときはやはり見栄えを良くするためにおでんダネを多く入れざるを得ないとのこと。

しかし多く入れすぎると見栄えは良くなるけど、おでんダネが浸かりすぎたり捌けづらかったりとあまり望ましいことではないようです。

ちなみにおでん鍋の中心に円状の仕切りがあるのですが、これ何だと思います?ぼくは「中と外で出汁の濃さを変えているのかな?」と思ったのですが──

大将

ここにはコースのおでんダネが入ります。外側だとわからなくなるので

なーる!!確かに外側だと細かな管理が難しいですよねえ。

常夜燈は今年で創業78年。終戦直後「露 天神社」の闇市で店を出してくれないかと頼まれたのがきっかけだったそうです。「闇市」の字面はなんともアングラ感漂いますが、たくさんのお店が長く続いていたことからきっと大いに賑わっていたのでしょうね。

先代大将の弟子歴が20年にもなるという現在三代目の大将は、先代や先々代とは血の繋がりはありませんがお店を継承し一人で切り盛りされています。ワンオペというのは意外でした。

大将

まあ、おでん出すだけですからね

確かに・・・笑

でも美味しんぼを読むとわかるんですが、おでんダネの仕込みにとてつもない労力がかかっているんですよね。

まずはビールから

かんさいだきセット

「かんさいだき」についてですが、おでんは「関東炊き」(かんとだき)と呼ばれていますが、俳優の森繁久彌さんが「これは関東炊きではない、かんさいだきだ!」と絶賛されたことがその由来となっています。

まずはお通し的な玉子豆腐が提供されました── が、ええ・・・なにこれ・・・めっちゃうめえええ・・・

玉子豆腐そのものも食感が良くこれまでに食べたことがないレベルに出来が良いんですが、とにかく出汁が絶品すぎる。うまいうまいと我々が騒いでいると──

大将

まぐろ節を使っているんですよ

ま、まぐろ節・・・やてぇ!?

大将

まぐろ節はほぼ京都に流れるので珍しいと思います

確かに見たことも聞いたこともない。よもや玉子豆腐にこんな衝撃を受けるとは思いませんでした。

第一の皿

かんさいだきセットはテーブル席だと鍋でまるっと提供されるんですが、カウンター席ではお皿に数種類盛られて提供されます。食べ終えてカウンターにお皿を返すと次のおでんが出てくるという流れ。

第一の皿は手前からがんもどき(ひろうす)、ロールキャベツ、焼き豆腐、エビ天。

2人で分け合って食べたいと伝えてあったのでおでんダネも半分に切ってあります。なんとも嬉しい心遣いですよね。

がんもどきは人参とゴボウを使った自家製。がっちりとした食感と出汁の相性がたまらない。ロールキャベツには神戸牛と淡路の玉ねぎが使用されています。

なぜこの老舗おでん店にロールキャベツがあるのかというと、明治生まれの初代女将は洋食に慣れ親しんでいたからだそうで、常夜燈はおでんにロールキャベツを使用した元祖とのこと。

エビ天はぷりっぷりでエビの風味抜群。粗挽きのエビを生姜で風味付けして、全卵・わらび粉で揚げたものになります。焼き豆腐は豆腐の味わいと出汁の相乗効果でなんともほっこりする味わいです。

やはりというかなんというか・・・出汁がすこぶる美味しい。見た目には濃い色なんですが、濃すぎず薄すぎずですが旨味が濃厚という感じです。

第二の皿

第二の皿は大根、シュウマイ、ふくろ、こんにゃく。

大根・・・出汁吸ってうますぎ問題。11月~3月は丸大根が使用されていますが、漫画でも「こんなに厚く剥いちゃうの」と言われるほどに皮を厚く剥く描写がありました。聖護院大根・淀大根とも言われています。

シュウマイは玉ねぎ・豚挽肉・生姜を特注の皮に包んだもの。

このなんとも不思議な包み方・・・この皮もしっかりうまい。

薄揚げの中にはゴボウ・人参・しいたけ・糸こんが入っています。無茶苦茶うめえええ~

そして、こんにゃくも昔ながらの手作りのもの。歯ごたえも独特で秀逸ですが、出汁の味がしっかりしてうまい。

よくウニとかナマコとか「最初に食べた人はすごい」と言われますが、むしろコンニャクが優勝じゃね!?と思うんですよね。まず蒟蒻芋に毒があって、苦労して頑張ってやっとコンニャクができたと思ったらほぼカロリーがないって・・・

時代柄それほどに食べるものがなかったのか、日本人の食に対する執念が凄いだけなのか果たして・・・

熱燗もうまい。この瓶はあくまで徳利として使用されているだけで、元のお酒はしっかり一升瓶から注がれます。この瓶は現在では作られていないので、現在ではなかなか貴重なものとのこと。

第三の皿

第三の皿はすまき、糸こんにゃく、タコ。

このすまきもまた常夜燈の名物。ハモを何度もミンチにかけて卵白・わらび粉でひたすら練って練って巻き簾で巻き、さらに別の巻き簾で巻き直して蒸しの工程を2回行ってやっと完成するというおでんダネとしては手間暇の極地のような一品。

確かな弾力感とハモの風味が活きる逸品といえるでしょう。弾力に関しては大将曰く「昔のかまぼこはこういう感じだった」とのこと。

糸こんは細く柔らかく出汁をよく吸っていて、タコは近海のものということですが弾力がありプリプリしています。

出汁について

出汁がうまいうまいとまた我々が騒ぎ散らかしていると──

出汁だけのご提供入りました!!う~ん・・・これだけで酒が飲めるわ。

出汁には鶏ガラと昆布と鯛の頭が使用されていて、余った出汁は新たな出汁に加えられていくという継承系スタイル。

見た目ほどに味は濃くなくて旨味があり、白味噌も使用されていることからほんのり甘くホッとするような温かみのある味わいです。

ちなみに大将が昔コンビニ弁当中心の生活をしていた頃に「出汁を作ってみろ」と言われてレシピどおりに作ってるのに「味が濃い」と言われたことがあったそうです。

濃い味に慣れてる人はやはり味が濃くなりがちなんですね。大阪は薄味文化というけど、味覚を修正するのは並大抵のことではない気がしますね。

第四の皿

ラスト、第四の皿はジャガイモ、ごぼう天、たまご。

このジャガイモでまた驚きました。ジャガイモなのにほろほろって感じではなく、むしろねっとりしてて甘味すら感じられます。なんとも不思議な味なので伺ってみると──

大将

インカのめざめですね

「インカのめざめ」という品種のジャガイモがあるのをご存知ですか?これは糖度が高くサツマイモっぽくもあり栗っぽくもあるというジャガイモなんですが、希少性が高いことから「幻のジャガイモ」とも呼ばれているようです。

すまき同様ごぼう天にもハモが使用されていて、たまごは京都府加茂町産で黄身が大きく香りもよいものを使用しているとのこと。

この漬物がまたなんともいいアクセントになります。評判もすこぶる良いとのことですが、確かにこれほど薄く切ってもしっかり味がするほどよく漬かっています。

最後は名物の茶飯で〆。

炊き込みご飯におでん出汁を加え、海苔とすりごまを浮かべて昆布の佃煮と一緒にいただきます。こんなんお腹が一杯でも余裕で食べれますわ!

とっても大満足!どうもごちそうさまでした!!

薬味類もこだわりの品ではあったものの結局は使わず、常夜燈のおでん本来の味そのままで十分楽しむことが出来ました。

大将がとにかく気さくで話し好き

大将は聞けばなんでも気さくに答えてくれるし、なんなら聞いてないことまで色々話してくれて、「今夜は食べさせないわよ♡」と言わんばかりに食べる隙を与えてくれないことも・・・笑

大将が昔家電製品を買いに大阪まで出てきたらある社長さんが付き合ってくれたそうで、その社長さんは店員さんと限界まで値引き交渉してくれて、いよいよ購入成立か!?と思ったら「この兄ちゃん◯◯からわざわざ電車で来てくれはったんやから、その分も安してや」とまさかの交通費値切り編へ突入。

その値切り交渉術には若かりし大将もビビったそうですが、大阪人のゼニの意識というものはやはり並々ならぬものがあるのだという点においてとても印象深い話でした。

大将は富山から来た一見客のぼくらにも気さくに接してくれて、おでんを2人で食べるのに一人前を半分に切ってくれたりする気遣いもあったりなど、老舗の名店でありながら気取ったところがまったくなく、とても居心地のいい時間を過ごすことができました。

このお店はおでん屋さんというよりは「おでん割烹」的な世界観があり、その高いこだわりは作り方だけでなく材料にも及ぶことがおわかりいただけたのではないかと思います。

いやもう聞きしに勝る最高のお店でした。

明日から使える常夜燈雑学として、常夜燈の歴代の大将はお酒が飲めない人ばかりとのこと。

現三代目大将はまったく飲めなくはないけど、付き合い程度で普段はまったく飲まないそうです。

あるのん

ぼくは常夜燈で働く資格なし・・・

大将はお若いので多分もう半世紀は安泰でしょう。ということでまた大阪に行ったらぜひ寄らせていただきたいと思います!

だから新幹線はよ開通して・・・

常夜燈 豊崎本家
住所:大阪市北区豊崎2‐8‐14
電話:06-6371-1115
営業時間:17:30~22:00
定休日:日曜日・祝日
公式サイト

※曽根崎店という店舗もありますが、系列店ではなく現在休業中です

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