高山市の古い町並みって見た目にも旅情緒満点ですが、何より食べ歩きや飲み歩きがめっちゃ楽しいんですよね。
数年前に訪れたとき、あるお店の前を通りかかってすごく気になっていながら既に腹いっぺーで諦めざるを得なかったお店がありまして、今回はその反省を踏まえて一発目に立ち寄ってみました。
そのお店はこちら──
日本一美味しいミンチカツの店!!!
お店の上にも下にも掲げられている「日本一美味しいミンチカツの店」の看板はインパクト絶大。
「○○で優勝」とか「金賞受賞」とか「モンドセレクション受賞」などはよく見かけますが、「日本一美味しい」というのは普段ほぼ見かけることはありません。
「日本一美味しいミンチカツの店」というのは特に表記が見られないので恐らくは自称と思われますが、それ故に「日本一」の呼称は賛否を巻き起こす要因にもなりかねません。このミンチカツはぜひ食べてみねば!
和牛処 助春 飛騨高山店
こちらのお店は元々は精肉店だったということですが、創業90年にもなるという超老舗店とのこと。
味噌や日本酒ならよく聞きますが、食べ物を扱うお店で90年ってなかなか見かけないですよね。
メニューはミンチカツやコロッケなどのテイクアウトメニューと、店内でいただけるハンバーグセットやステーキセットラなどのランチメニューがあります。
今回はテイクアウトでミンチカツをいただいてみたいと思います。ちなみに「ミンチカツ」というのは関西のいい方で「メンチカツ」は関東のいい方のようです。
我が富山県は西日本なので何かにつけて関西の影響が強めだと思うのですが、これに関しては「メンチカツ」呼びですねえ。
助春 ミンチカツのこだわり
- 衣=大阪から取り寄せている生パン粉
- つなぎ=小麦粉はほぼ使わず山芋を使用
- 肉=飛騨牛の味が乗っている前バラ
- 玉ねぎ=ジューシーで甘みのある淡路産玉ねぎ
- 玉子=高山のとれたて新鮮たまご
うーん、これはまさにこだわりの一品!元々高めに設定されたハードルですが、期待値はより高まろうというもの。
飛騨牛ミンチカツは1個380円するのでミンチカツとしてはそこそこのお値段ですが、ちゃんと美味しければきっと良き旅の思い出になることでしょう。
店舗左横がイートインスペースになっているので、当然ビールなどいただきながら揚げ上がりを待ちます。
長年の使用で染み付いたテーブルの油はなかなかのもので、何かを持ち上げようとすると「ニチャ」と音がしつつそれぞれの重量が増しているかのような抵抗を見せてくれます。
待つこと約10分。いよいよ出来上がりました!
ミンチカツと一緒に出てきたのはこれまた気になった「淡路の玉ねぎフライ 玉味ちゃん」(220円)。
ジューシーで甘みのある淡路産玉ねぎとのことで、これもまた美味しそうです。
揚げ物と一緒に添えられているのは、塩の入った小瓶!?塩で食べさせるということは素材によほどの自身があるということに他なりませんね。
テーブルには特製ソースとマスタードがありますが、まずは何もつけずにそのままいただいてみることにしましょう。
ぁぁあっつーー!!!
揚げたてだから熱いのは当然ですが理由はそれだけでなく、小籠包のスープの如くあふれ出る飛騨牛の脂がまた激熱なのです。
熱さをなんとか乗り切って咀嚼を開始すると、具が凄まじくほろほろしてることに驚かされます。普通のミンチカツは具が固まっていて食べやすくなっているのですが、このミンチカツは具が固まってないので油断するとこぼれ落ちそうなほどに繊細。
つなぎに小麦粉ではなく山芋を使用しているからでしょうか。
味つけは「基本に忠実な味」と言いますか主張するようなスパイス感はなくて、きっと「いい素材を使っているのだから素材の良さをダイレクトに味わってもらいたい」という趣向なのだと思います。
では、実際の正直な印象はというと─
「味は美味しいんけど、油がくどい・・・」
──という感じでしょうか。この油を「ジューシー」と感じるか「油くどい」と感じるかで賛否が分かれると思います。
食べてる間にどんどん油が出てきて袋の下に油が水たまりのように溜まっていき、このまま放っておけば衣が外からも油でヒタヒタになってしまうことは明白。不本意ながらティッシュで油を染み込ませるという荒業で回避せざるを得ませんでした。
この油と具のホロホロ感は実際の食べ歩きで食べると厳しそうな気もしますので、やはりお店でビールなどと一緒にいただくのがよろしいかと思いますね。
こちらは玉味ちゃんですが、ミンチカツも玉味ちゃんも揚がった直後から衣が油ギッシュなので、「日本一を名乗るのであれば、揚げの技術も追求してほしい」と思った次第です。
確かに玉ねぎは厚みがありながら柔らかく、甘みも十分に感じられて美味しいものでした。
どうもごちそうさまでした!!
まとめ
そもそもミンチカツって揚げたてなら例外なく美味しい食べ物だと思うのですが、一般的なものと比べてこのお店のミンチカツは具のホロホロ感と油たぷたぷ感が最大の特徴といえるでしょう。
- 素材はとても良いものを使っている
- 衣は少々ベトッとしている
- 油が凄まじく出てきてジューシー or くどい
- 塩とソースは素直な味
- 店舗内のトイレを借りることができる
- ビールおいしい
ぼくはこういう感想でしたがどんな印象を持つかは人それぞれだと思いますので、高山に訪れることがありましたら立ち寄ってみてご自身の感性や好みで判断していただけたらと思います。
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